次は、3Dレンダリングを通してCPUの処理性能を測る「CINEBENCH R23」だ。5回テストした平均スコアは、マルチコアで「9093」、シングルコアで「1259」だった。テストするたびに、画面の左下にCPU性を比べられるグラフが表示されるが、数年前のハイスペックなCPUより高いスコアなのを見ると、ついニヤニヤしてしまう。
PCの総合性能をテストする「PCMark 10 Extended」では、総合スコアが「4717」、日常的なPC作業のEssentialは「9420」、オフィス作業のProductivityは「8370」、写真や動画などのデジタルコンテンツ編集のDigital Content Creationは「5608」、Gamingは「3026」と、普段使いなら十分な値を記録した。
とはいえ気になるのは、ゲームを快適にプレイできるかどうかだろう。ここでは定番の「ドラゴンクエストX ベンチマークテストver.1.6.1」と「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」を行った。いずれも画面サイズは1920×1080ピクセルで実施した。
ドラゴンクエストXでは、標準品質でのスコアが「9604」で「とても快適」だったので、最高品質でもテストしてみたところ、「9641」で同じく「とても快適」となった。
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレは、インストール直後のデフォルトが「高品質(デスクトップPC)」となっていたのでそのまま実行したところ、「設定変更を推奨」される「3333」となった。
無理だと思いつつ、設定変更を高い方の最高品質にしたところ、スコアは「3223」と、こちらも「設定変更を推奨」と表示された。そこで標準品質に設定を変えたところ、スコアは「5312」に、評価は「普通」へとアップした。
2023年の11月下旬にクラウドファンディングを始まり、国内ではリンクスインターナショナルが国内での取り扱いを開始したAYANEO Retro Mini PC AM01。
評価機の価格は5万3850円(税込み、以下同様)とまずまずの価格に収まっている。メモリを倍の32GB(16GB×2)とした上位モデル(AYANEO AM01-5700U-32G/512G/5万8350円)の他、CPUがRyzen 3 3200U(2コア4スレッド)に、無線LANがWi-Fi 6→Wi-Fi 5にダウンした下位モデル(AYANEO AM01-3200U-16G/512G)なら3万8850円となっており、AYANEO REMAKEのコンセプトに共感し、見た目のボディーなどの遊び心にひかれたなら、衝動買いをしてもいいだろう。
ボディーの分解作業は必要だが、2.5インチSSD/HDDを増設できるドライブベイやケーブルが標準で付属しており、メモリやSSDを含めて将来的なパワーアップが行えるのも魅力である(分解作業を行うとサポート対象外となるので念のため)。
本格的なゲーム利用には向かないものの、日常使いではサクサクと快適に動作し、過不足なく使える本機だが、デザインだけではないその実力をぜひ体験してほしい。なお、本原稿は画像や動画編集も含め、全てAM01で執筆したことを付け加えておく。
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