片手で持てるデスクトップPC「AYANEO Retro Mini PC AM01」で仕事ははかどる? 試して分かったこと(2/3 ページ)

» 2024年03月06日 15時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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文書作成や写真/動画の編集を試してみた

 まず、文字入力で利用するChrome上のGoogle ドキュメントで問題は発生しなかった。入力速度にしっかり追随する。キーボードを押しているのにテキストが表示されない、変換速度が遅いといったプチストレスを感じなかったのはありがたい。

 次に画像編集も行った。利用するアプリは「Photoscape X」無料版だ。エクスプローラーの「ギャラリー」を開いたところ、連携しているAndroidスマホで撮影した写真が並んでいたので、これを利用した。

 なお、スマホはSamsung Electronicsの「Galaxy S23 Ultra」で、写真サイズは4000×3000ピクセル、1枚あたりの容量は2.5MB〜3MB程度だ。この取り込んだ写真を編集したところ、もたつきを感じることは全くなかった。

 画像をつないだり、矢印やテキストなどを挿入してみたり、保存した画像にテキストや図形、ぼかしフィルタなどを入れてみたが、作業中に遅延を感じることはなかったが、ファイルサイズが大きくなると保存に2秒近くかかったのが、わずかに感じた“もたつき”であった。

作業中のパフォーマンス 挿入したフィルターをマウスであちこち移動している最中のスクリーンショット。メモリを56%使用しているが、CPUは8%、GPUは10%と、まだまだ余裕があることが分かる

 Windowsに標準で付属する動画エディタ「Microsoft Clipchamp」アプリを使い、動画編集も試した。筆者の仕事柄、せいぜいスマホで撮影したフルHD(1920×1080ピクセル)解像度の動画を切り貼りしてキャプションを付ける程度の作業しか行わない。4K動画や長尺動画を扱うのとは比較にならないほど軽い作業なので、目安程度に見てほしい。

動画編集中 動画編集中のスクリーンショット。動画はフルHD画質でフレームレートは毎秒60、データサイズは160MB程度だ。CPU/GPUともに使用率が40%を超えることはなく、まだまだ余裕がある

 動画に複数の動く字幕を付けてみたが、ボタンを押してもすぐに反応しない、キーボードからテキスト入力してもなかなか文字が表示されないといったことはなく、サクサクと編集していける。しかも、バックグラウンドでChromeのウィンドウを2つ立ち上げており、複数のタブを開いているのも物ともしない感じだ。

 取材後の記事執筆時と同じような環境でこれだけ動けば上出来だ。写真も動画もライトに編集するような使い方であれば、大きな不満を感じずに利用できるだろう。

 ……とまあ、あくまでも体感でしかないので、そろそろベンチマークテストを行なってみたい。AM01を起動させてからそろそろ3時間が経過するので、「立ち上げてから数時間で動作が遅くなっちゃったよー」を再現できるかもしれない。

ストレージ回りをテスト

 本機が採用するSSDは、PCI Express 3.0 x4接続に対応しており、容量は512GBだ。カードサイズはM.2 2280なので、一般的なSSDとの換装も行える。

 いつものように、計測ツールには「CrystalDiscMark 8.0.4×64」(ひよひよ氏作)を使った。

パーテーションはCドライブのみ 本機が採用するSSDの内訳
システムで見たSSD情報 CrystalDiskInfoの画面でSSDをチェックしたところ

 読み書きともに高速で、設定で「NVMe SSD」にした場合の読み出し速度の5回テストした平均は毎秒3147.47MB、書き込み速度の平均は毎秒2378.83MBだった。最高では、読み出し速度毎秒3480.39MB、書き込み速度毎秒2493.37MBとなった。

 最新のPCI Express 4.0または5.0接続のSSDに比べると、スコアこそ低めだが実利用上はこれだけの値が出ていれば、不満を感じることはないはずだ。

最高速度 CrystalDiskMarkのスコア(左がNVMe SSD、右がデフォルト)

 続いて、各種ベンチマークテストで本機の実力をチェックする。

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