多摩電子工業の「TSK122K」は、15.6型のモバイルディスプレイだ。接続方法はUSB Type-CまたはHDMI、画面解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)と、よくあるモバイルディスプレイといったスペックだが、USBハブ機能を内蔵していたり、実売価格がセール時には2万円を切ったりするというリーブナブルさが売りだ。実機を購入したのでレビューをお届けしたい。
まずは、基本的な仕様をざっと押さえておこう。画面サイズは15.6型で、画面の解像度は1920×1080ピクセル、IPS液晶を採用しており、バックライトはW-LEDだ。パネル表面の処理はノングレアで、画面への映り込みはほとんどない。
視野角は水平/垂直ともに170度で、コントラスト比は800:1だ。Ultra HDRに対応するとされている。輝度は製品に付属する取扱説明書では200ニト、Webの製品ページでは250ニトと、値にズレがある。リフレッシュレートについては明言されていないが、本体の設定画面で見る限り60Hzのようだ。タッチ操作には対応していない。
接続方式はUSB Type-CとHDMIで、USB Type-Cポートは2基あり、一方は給電専用となっている。この他、USBハブとして機能するmicroUSBポートが付属しており、イヤフォンジャックやスピーカーも内蔵するなど、音声出力系は充実している。
本製品の特徴として、スタンド一体型カバーを本体にネジ止めする構造になっていることが挙げられる。筆者が知る限り、この仕組みを採用するのは同社以外ではアイティプロテックの製品くらいで、珍しい仕様と言える。
また、カバーと一体型スタンドの構造自体は昨今のモバイルディスプレイでよく見かけるが、背面に回したカバーの上半分を本体にマグネットで吸着させ、下半分をスタンドとして本体を支える仕組みは安定性にやや欠け、角度の調整もしづらい。本製品の最大のウィークポイントはここと言っていいだろう。
一方、本製品の強みとなるのは軽さだ。カバー込みでも1kgを切っており、これは15.6型としては極めて軽量だ。カバーを外した本体だけであれば500g台と、その軽さは際立っている。持ち歩くにあたって、なるべく重量を減らしたい人には魅力だろう。
付属品はUSB Type-CおよびHDMIケーブルに加えて、USB Standard-A→USB Type-CケーブルとUSB Standard-A仕様の給電アダプターが付属する。最近のモバイルディスプレイは給電アダプターが付属しないことも多いので、本製品は充実した部類に入る。また後述するが、保護フィルターとのセットモデルが別型番で用意されている。
続いて、実際にノートPCに接続してみよう。
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