前述したように、重量を除けば両モデルのサイズはかなり近しく、これまで利用していたバッグにもすっぽりと収まる。台湾への出張に向かう成田エクスプレスの車内はもちろん、COMPUTEX TAIPEI 2024内のプレスルームでも活躍してくれた。
実戦で使ってみて明らかに差があったのは、ディスプレイの表示品質だ。LAVIE NEXTREME Carbonはアスペクト比16:10の1920×1200ピクセル表示に対応しており、縦方向が長いのは大きな魅力だが、やはりIPS方式の液晶ディスプレイだけに色鮮やかな表示や黒の表現などは、有機ELディスプレイ搭載のEnvy x360 Laptop 14にはかなわない。
直射日光下だと最大輝度にしても画面が見づらかったLAVIE NEXTREME Carbonに比べて、明るさが最大400ニトまで確保されているEnvy x360 Laptop 14はしっかりと内容を確認できる。唯一、光沢タイプのため強い光源では画面への映り込みが気になったEnvy x360 Laptop 14だが、本体の位置や画面の角度を微調整すれば対処は可能だ。
Envy x360 Laptop 14はタブレット状態で利用したり、テントスタイルで動画を視聴したりできるのも、(利用頻度は別にして)LAVIE NEXTREME Carbonでは不可能だったところだ。2in1 PCだけに利用シーンが広がるのもメリットだろう。
Envy x360 Laptop 14が採用する有機ELディスプレイは、最大120Hzのリフレッシュレートをサポートする他、テュフ・ラインランドのEyesafe認定ディスプレイも取得するなど表示品質はワンランク上だ。ただ、有機ELの焼き付きを防ぐユーティリティーなどは見当たらなかったもう1つ筆者として大きなポイントは、タッチ操作が可能なことだ。タッチ操作については個々人の差が大きいところだが、併用している会社支給のPCが日本マイクロソフトの「Surface Pro 7」ということもあり、PCでのタッチ操作は日常的に利用している。
業務利用は元より、動画視聴やWebブラウジング時には欠かせない機能ではあるが、タッチ操作非対応のLAVIE NEXTREME Carbonは我慢せざるを得ない部分であっただけに、Envy x360 Laptop 14でタッチ操作が行えるのは朗報だった。
今回の試用期間では機会がなかったが、PDF入稿で赤入れ作業などをする際も、ペン操作はある/なしで使い勝手が大きく変わるだけに、Envy x360 Laptop 14では別売ながらペン対応なのも見逃せないところだ。
細かいところでは、PCから離れて戻った場合の使い勝手もよくなった。Envy x360 Laptop 14もLAVIE NEXTREME Carbonも共に、ディスプレイ上部にWindows Hello対応の赤外線/Webカメラを内蔵している。
Envy x360 Laptop 14では、特に設定を変えることなくPCから離れると画面がオフになり、前に戻ると自動的に画面が点灯しWindows Helloでログインまで行える。この間は約1秒とわずかで、LAVIE NEXTREME Carbonのように何かキーを押すなどのアクションも不要だ。赤外線カメラの赤い点滅も非常に目立たない(暗い)ため、目に優しいのもうれしいポイントである。
こういった部分は、出先や社内で使う際に重宝する。これに慣れてしまうと、スリープからの復帰に遅いモデルにでくわすとイライラしてしまうのは間違いないところだ。
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