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今PCを買うなら「AI PC」にしようと決めた理由 【実用レビュー 第2回】いきなりの実戦投入で気付いた「Envy x360 Laptop 14」のメリットロードテスト(1/3 ページ)

» 2024年08月20日 15時00分 公開
[田中宏昌ITmedia]
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 日本HPの「Envy x360 Laptop 14-fc(インテル)」は、Core Ultra シリーズ1(開発コード名:Meteor Lake)を搭載した14型のモバイルPCだ。同社が「AI PC」とうたうモデルだけにスペックは充実しており、最新モデルらしい仕上がりとなっている。

 第1回は、業務利用で使い込んでいるNECパーソナルコンピュータのモバイルPC「LAVIE NEXTREME Carbon」(PC-XC950DAG)とのリプレースまでを触れたが、今回は実戦投入をすることで、見えてきたメリットに触れたい。

日本HP Envy x360 Laptop 14-fc インテル 14型ノートPC Copilot+ PC Core Ultra AI PC LAVIE NEXTREME Carbon 日本HPのモバイルPC、「Envy x360 Laptop 14」(右)のデビュー戦は、6月に開催された「COMPUTEX TAIPEI 2024」となった

Intel Evoプラットフォーム準拠モデル同士を比較

 コロナ禍を経て、業務で利用するノートPCに求められるポイントは大きく変わった。とはいえ、基本となるパフォーマンスやバッテリー駆動時間、使いやすさは従来通り優先順位は高い。

 その点、Envy x360 Laptop 14は下表のように充実している。公称のバッテリー駆動時間がLAVIE NEXTREME Carbonの半分以下ではないかと思う人がいるかもしれないが、これは計測方法が全く異なるためだ。

 実際のビジネス用途とはかけ離れたJEITAバッテリ動作時間測定法に比べ、MobileMark 25の方が実時間に近い。この辺りは、今後の連載で触れたい。

モデル名 Envy x360 Laptop 14 LAVIE NEXTREME Carbon
CPU Core Ultra 7 155U(12コア/14スレッド/最大4.8GHz) Core i7-1195G7(4コア8スレッド/最大5.0GHz)
メモリ 32GB(LPDDR5) 16GB(LPDDR4X)
ストレージ 1TB SSD(PCI Express 4.0接続) 512GB SSD(PCI Express 4.0接続)
GPU Intel Graphics(CPU内蔵) Intel Iris Xe Graphics eligible(CPU内蔵)
ディスプレイ 14型有機EL 14型IPS液晶
画面解像度 2880×1800ピクセル 1920×1200ピクセル
Webカメラ 約500万画素(Windows Hello対応) 約200万画素(Windows Hello対応)
無線通信 Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax) Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)
ボディーサイズ 約313(幅)×218(奥行き)×16.9(厚さ)mm 約313(幅)×218(奥行き)×17.5(厚さ)mm
重量 約1,39kg 約937g
バッテリー駆動時間 約10時間30分(MobileMark 25) 24時間(JEITAバッテリ動作時間測定法Ver.2.0)
OS Windows 11 Home(バージョン23H2) Windows 11 Home
価格 26万4000円 28万円前後(発表当時)

 仕事柄、使用するPCのリプレースや追加は日常茶飯事のため、仕事に必要なデータはクラウド側にあり、ローカルの環境設定はそれほど必要としない。Microsoft アカウントのひも付けなどを行えば、実アプリ(Microsoft OfficeやPhotoshop、秀丸など)のインストールだけで済む。

 とはいえ、ここ2年ほどガッツリと使い込んだLAVIE NEXTREME Carbonからの移行だけに、慣れ親しんだ体がどこまで新しい環境に慣れるかは、使って見ないと分からない部分も多い。

日本HP Envy x360 Laptop 14-fc インテル 14型ノートPC Copilot+ PC Core Ultra AI PC LAVIE NEXTREME Carbon LAVIE NEXTREME Carbonは2年以上も使い込んだだけあり、液晶ディスプレイの天面には無数の傷跡が刻まれている。しかし、計8項目の「MIL-STD-810H」に準拠しているだけに耐衝撃性能と耐環境性能は確かに申し分なかった

 とはいえ、どちらも「Intel Evoプラットフォーム」に準拠したモバイルPCだけに、スリープからの復帰やバッテリーの駆動時間、高速な無線LANやThunderboltのサポートなど軽快なレスポンスを得られる。

 搭載CPUや投入されるタイミングで認証の内容やシールが異なるが、LAVIE NEXTREME Carbonは第11世代Coreとともに発表されたもので、一方のEnvy x360 Laptop 14は最新のものとなる。

日本HP Envy x360 Laptop 14-fc インテル 14型ノートPC Copilot+ PC Core Ultra AI PC LAVIE NEXTREME Carbon Intelが快適なPC体験を実現していると認める「Intel Evoプラットフォーム」認定モデルに貼られているシール。LAVIE NEXTREME Carbonのものだ
日本HP Envy x360 Laptop 14-fc インテル 14型ノートPC Copilot+ PC Core Ultra AI PC LAVIE NEXTREME Carbon こちらは最新版となるシールを添付したEnvy x360 Laptop 14

 2つのモデルを持ち比べて最初に分かるのが、その重さだ。ボディーサイズはほとんど変わりがないものの、LAVIE NEXTREME Carbonは1kg切りで実測値も924gと公称値より軽いのに対し、Envy x360 Laptop 14は公称値の約1390gよりも軽いとはいえ1369gと、片手で持つとズシリとくる。

 PCの持ち歩きは1gでも身軽でいたい筆者として、この1.5倍近い445gの増加は非常に悩ましい。これを覆すだけの要素がEnvy x360 Laptop 14にあるのだろうか。

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