企業や組織の情シスにとって、従業員に支給するビジネスPCの機種選定は避けて通れない重要な仕事だ。業務の内容によって必要なスペックは異なり、常に新モデルの情報収集は欠かせない。スペックが不足していると社内から不満が出るだけではなく、最悪の場合、業務効率が落ちることもあり得る。逆にスペックが過剰であると費用対効果が得られないなど、意外と難易度が高い。
また、最近はAI処理に強みを持つ「Copilot+ PC」も登場している。やはりそうした機種はビジネスPCを選ぶ上で重要になってくるのだろうか。
本連載では、ビジネスPCを構成するパーツにそれぞれフォーカスを当て、情シスの方々に向けたビジネスPCの選び方を掘り下げていく。本稿では、それぞれを深く掘り下げる前に、各パーツの選定基準について解説していこう。
PC選びにおいて、最初に思い浮かぶパーツといえばCPUだろう。CPUは低価格帯から高価格帯まで、あるいは用途に応じて非常に多岐にわたる製品ラインアップがあり、PCのスペック構成を選ぶ選択画面でも最初に選ぶことが多いのではないだろうか。
まず、CPUは価格だけで選んではいけない。例えば、コストを下げるために最安値のCPUが搭載されているモデルを何も考えずに購入すると、「業務で必要なアプリの要件を満たせない」「複数のアプリを同時に起動すると動作が非常に重たくなる」など、スペックが不足して業務効率が著しく低下してしまう可能性がある。
であれば、なるべく高いCPUを搭載しているモデルを選べば良いかといわれるとそういうわけでもない。性能が高すぎて持て余す状況になってしまうと、過剰な投資となってしまう。
さらにCPUの処理能力の高さだけではなく、IntelのvProやAMD Ryzen PROシリーズのように、リモート管理や高いセキュリティを実現させることもできるので、ビジネス用PCを選ぶ際には、処理能力以外の要素も検討する必要があることにも注意したい。
CPUを選ぶ際に重要な事は、現在の業務の洗い出しをし、社員の用途や情シス部門として管理機能が必要か等を踏まえた上で過不足ないモデルを選び、投資効果を最大限得られる物を選択することだ。
私たちの“仕事”に適したビジネスPCをどう選ぶ? 〜CPU編〜
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