ここからは、Pixel 9/9 Pro XLにおいて、筆者がオススメしたい(注目してほしいと思っている)機能を幾つか紹介する。
Pixel 9/9 XLは、最新の無線LAN規格である「Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)」に対応している。単に対応しているだけでなく、アンテナが「2×2+2+2 MIMO」なので、アクセスポイント(Wi-Fiルーター)の性能やインターネット回線の状況次第ではスマホとしては高速な通信を行える。
Pixelスマホでは、Chromecast(Google Cast)に対応するキャストデバイス/TVに無線で映像を伝送できる。しかし、無線ゆえにどうしても「遅延(レイテンシー)」や「音と映像のズレ」が発生しやすいという弱点がある。
そこで出てくるのが、「DisplayPort Alternate Mode」を始めとする有線による映像伝送なのだが、Pixelスマホは長いこと対応してこなかった。「同価格帯のスマホは対応しているのになぜ?」という声も、少なからず聞いたこともある。
しかし、Googleは6月、Pixel 8シリーズ(Pixel 8aを含む)におけるDisplayPort Alternate Modeの利用を“解禁”した。同月のFeature Drop(機能拡張を伴うソフトウェア更新)を適用すると利用可能だ。
このFeature Dropの後に登場したPixel 9/9 Pro XLは、工場出荷時からDisplayPort Alternate Modeによる映像出力に対応している。同規格に対応する映像ケーブル/変換アダプターを用意すれば、より大画面のTVやディスプレイに映像を投影できる。
動画はもちろん、Pixelに保管した文章やプレゼンテーションシートをより大画面で見たい場合に便利そうだ。
Pixel 9シリーズでは、最近Googleが力を入れている「かこって検索(Circle to Search)」や「Gemini」も便利に使える。どちらも他のAndroidスマホでも使える機能だが、「Googleのスマホ」たるPixelスマホということもあり、新機能の先行提供も期待できる。
なお、Pixel 9 Pro XLについては、Geminiの有料サービス「Gemini Advanced(Google One AIプレミアムプラン)」(月額2900円)を6カ月間利用できる。より新しい生成AIモデルを利用できる他、「Gmail」や「Google ドキュメント」からGeminiを利用できるようになるなどメリットも多いので、Pixel 9 Pro XLを購入した人はぜひ試してみてほしい。
Pixelといえば、昨今はAIを活用した撮影機能の強化に余念がない。ただ、従来は“後から加工する”機能の強化(≒「Google フォト」アプリへの新機能実装)が前面に出ることが多かった。
それに対して、Pixel 9/9 Pro XLを含むPixel 9シリーズでは、撮影時点におけるAI活用(≒「カメラ」アプリへの新機能実装)として「一緒に写る」も追加されている。2つの写真を合成することで、1人も取りこぼさずに集合写真を撮れる機能だ。
ただ、カメラ機能についてはレビューするには時間が若干足りなかったので、別の記事に機会を譲りたい。
Pixel 9シリーズについては、今後も気が付いたことがあり次第随時レビュー記事を掲載していく予定だ。楽しみにしていてほしい。
(製品協力:グーグル合同会社)
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