FLOW LiteにはKailh製ロープロファイルのフルPOMスイッチが使われれるようです。製品情報を見ると、軽い押し心地のSpecter、もしくは静音性重視のHadesの2種類から選べる様子です。筆者が使わせてもらったのはSpecterでしたが、いずれもキーストロークは2.8mmで、ロープロファイルキーボードとしては極めて良好です。
メンブレン式やパンタグラフ式のようにすぐに底突きすることはなく、軽やかに文字入力を続けられる深さと柔らかさを両立しています。キータッチ音も控えめなもので、耳になじみやすいですね。Hadesはさらにノイズが少ないのでしょう。一度試してみたいところです。
そして特筆するべきは軸ブレをほとんど感じないこと。キートップの四隅から押し込むようにしても、キートップの天面が上下左右に動くことはなく着実に押下できます
ところで右上には円筒のようなボリュームノブが配置されています。標準状態だとPCのメインボリュームを操作できるようになっています。
またこのボリウムはプッシュスイッチの機能も持ちます。押すと音のミュート/ミュート解除が切り替わります。
PCで仕事をしている時に音楽再生をしている人にはもってこいの機能ですし、他の用途で使いたい人も大丈夫。キーマップ変更用アプリ(現在はWindows用のみ提供されている)があります。
気になったのは、キーボードのバックライトでしょうか。半透明処理の文字刻印を照らして文字を浮き立たせるバックライトが組み込まれていますが、文字全体ではなく中央部のみ照らしています。
暗い場所であれば周辺部も十分に明るく見えるので、実用面ではさほど問題にならないでしょう。しかしなぜ全面を光らせなかったのか。
これは想像にすぎないのですが、電球を模したデザインなのかな、と感じました。タイプライター風だったり、80年代のマイコンピュータ用キーボードをモチーフにしたキーボードをリリースしてきたLofreeゆえに、細部にクラシックな要素を取り入れてきてもおかしくありません。
標準のファンクションキーやカーソルキー、ページアップ/ダウンなどのキーも取り入れながら、無駄がなくデスク上の専有面積も最低限です。現代のPC操作に求められる要素をLofreeならではのミニマルデザインでまとめた──FLOW Liteそんなキーボードです。
なじみやすいと思える価格にも注目です。クラウドファンディングでプラン「Super Early Bird」(超早割)を選べば、84キーの「FLOW Lite84」が69ドル(正式価格は129ドル)、テンキー付きの「FLOW Lite100」が79ドル(正式価格は139ドル)です。
69ドル(記事執筆時点は約1万円)で購入できるキータッチに優れたキーボード──これは品質追求型の高級キーボード市場のトレンドを作る素質があるとみました。日本での一般販売時にいくらのプライスタグがつくのかはまだ分かりませんが、コスパに優れたキーボードとして提供されるでしょう。
唯一の懸念点として英語配列オンリーというのがありますが、慣れてしまえば問題ありません。ノートPC内蔵のキーボードからステップアップしたい方にはおすすめできます。
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