最近の電子ペーパーはかなりキレイに(文字を)表示できるようになりました。モノクロタイプの電子ペーパーはおよそ300ppi(1インチ当たりのピクセル数)です。例えば、25型の4Kディスプレイは176ppiとなるので、その細かさが伝わるでしょうか。
しかし、DASUNG Paperlike Colorは150ppiとなります。解像度は3200×1800ピクセルですが、スケーリングが100%だと、私はやや文字の汚さを感じました。こうした事象に対しては、スケーリングを200%にすればおおよそ解消します。しかし、それでは画面に表示できる情報量は減ってしまうので、バランスをどうするかは考えないといけないですね。
こうしたppiが気になるかは、普段使っているディスプレイの性能にも左右されるかと思います。あまりにきれいなディスプレイを普段から使っている方は、そのギャップでより気になるかもしれません。実物を見ていただくのが一番よいとは思います。
もう1点気になったのは、PCからDASUNG Paperlike Colorを操作するソフトウェアについてです。ソフトを使えば画面の物理ボタンを触らずともPCから操作できるのですが、この接続をするためには個別にUSB接続が必要です。USB Type-Cでディスプレイ接続していても、別のケーブルをつなぐ必要がなります。ややスマートさに欠けますね。
PCディスプレイとして一番気になったのは、マウスカーソルの動きです。一般的な液晶ディスプレイなどに比べるとどうしても遅延があるため、マウスカーソルの動きがややカクつきます。
表示設定を高速にすることでかなりスムーズになりますが、すると描画がやや粗くなり、影(表示書き換え前の情報)も残りやすくなります。このトレードオフをどこまで許容するかがなかなか難しいです。
ちなみに、Webブラウジングなどスクロール動作はあまり気になりません。細かなコントロールが不要だからでしょうか。描画速度で気になったのは、個人的にはマウスカーソル操作のみでした。文字入力なども、よほどの高速タイピングでない限り遅延に気が付かないのではないでしょうか。
なお、こうしたデメリットがあっても、目に優しいというのは大きな利点です。仕事で長時間に渡って画面を見ないといけないような状況では、唯一無二の製品となるでしょう。
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