HP OmniBook X 14-feは、SoCとしてQualcommのSnapdragon Xシリーズを備えた薄型ノートPCだ。
ボディーは鮮やかなホワイトのカラーリングを採用しており、Intel機やAMD機とはかなり違う雰囲気の外観になっている。ボディーサイズは、約312(幅)×223(奥行き)×14.3〜14.4(厚さ)mm、重量は約1.34kgとなる。
評価機のバッテリーレポートで確認した設計容量は約59Whと、今回取り上げた3台の中では一番バッテリー容量が少ないにもかかわらず、公称のバッテリー駆動時間は約26時間と最長だ。
Snapdragon Xは、スマートフォンのSoCで高い実績のあるQualcommが投入したPC向けのプロセッサで、従来のPC向けSnapdragonシリーズとは一線を画すパワフルなパフォーマンスと電力効率を両立させているのが特徴だ。MicrosoftがCopilot+ PCの要件とする「40TOPS以上のNPU」もいち早く統合している。
一方、Armベースの命令セットアーキテクチャを採用する点には注意が必要だ。IntelやAMDが採用するx64(x86)アーキテクチャとは異なるため、OSやソフトウェア、周辺機器の互換性の問題がある。
具体的には、多くのアプリがエミュレーションで動作するため本来のパフォーマンスより遅くなること、アドビの多くのソフトや液タブ/ペンタブレットなどが利用できないこと、ATOK(IME)とArmネイティブアプリ(Arm64ECベースのMicrosoft Officeを除く)との相互運用ができない点などが挙げられる。
14型の液晶ディスプレイは2240×1400ピクセル表示に対応しており、公称の輝度は最大300ニトだ。タッチ操作に対応し、パネル表面は光沢仕様となっている。
通信機能は、Wi-Fi 7対応の無線LANとBluetooth 5.4を装備する。USB端子はUSB4(Thunderbolt非対応)のUSB Type-C、USB 3.2 Gen 2対応のUSB Type-C、USB 3.2 Gen 2対応のUSB Standard-Aを1基ずつ装備する。ACアダプターはIntel機やAMD機と共通で、USB Type-C端子が充電端子を兼ねる。
液晶ディスプレイ上部のWebカメラは約500万画素(顔認証対応)だ。十分高画素だが、Intel機やAMD機の約900万画素にはかなわない。他にも、指紋センサーが省かれていたり、スピーカーもデュアル仕様であったりするなど、プレミアム感という意味では他のモデルに譲る形だ。
左側面に2基のUSB Type-C端子がある。奥側がUSB4(40Gbps対応)で、手前側はUSB 3.2 Gen 2(10Gbps対応)となる。どちらもUSB PDの充電とDisplayPort Alternate Modeによる画面出力端子として利用できる次回の中編では、ベンチマークテストで各モデルを比べてみる予定だ。
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