瑞起は2月6日、ミニPC「X68000 Z2」をクラウドファンディング形式で発売することを発表した。X68000 Z2には外観とスペックの違いから「X68000 Z SUPER」「X68000 Z XVI」の2モデルが用意されており、クラウドファンディングは「kibidango(きびだんご)」で実施され、2025年秋から順次出荷される。支援(販売)価格は以下の通りだ。
X68000 Z2は、シャープがかつて発売したPC(パーソナルワークステーション)「X68000」を現代のハードウェアを使って“復刻”すべく瑞起が立ち上げた「Project Z」の第4弾として登場する。先述の通り、ボディーデザインとスペックの異なる2モデルが用意されている。
X68000 Z SUPERは、その名の通り「X68000 SUPER」の外観を模して作られたミニPCだ。X68000 SUPERといえば初めて「チタンブラック」カラーを採用したモデルだが、本機のボディーカラーもチタンブラックとなる。
ハードウェアの基本スペックは既に製品版に移行済みの「X68000 Z」と基本的に同様だが、ボディーサイズが約97(幅)×169(奥行き)×226(高さ)mmと約1.5倍に大型化されている。この大型化に伴い、新たに以下のポートが追加された。
本製品にはMIDIボードのエミュレーション機能が実装されており、新設されたMIDI端子を通してMIDIデバイスを接続できる(※1)。SCSI端子の実装は不明だが、SCSI接続のHDDを接続できるようになると思われる。
(※1)MIDIデバイスはUSB端子やUART端子経由でも接続可能
Nano-ITXポートにはNano-ITX規格のPCマザーボードを組み込むことが可能で、Windowsとのデュアルブートも可能だ。瑞起純正でもCore i3-N305またはCore i5-12450Hを搭載する瑞起純正マザーボードも購入できる。
加えて、本製品はWi-Fi(無線LAN)通信機能も備えている。ただし、通信規格については現時点では明記されていない。
本体が約1.5倍に大型化したこともあり、ポート類が増えている。Nano-ITX規格のマザーボードも組み込み可能で、ある意味で「X1 combo」あるいは「テラドライブ」のような“1台2役”なPCとすることも可能だX68000 Z XVIは、その名の通り「X68000 XVI」の外観を模して作られたミニPCだ。基本的にはX68000 Z SUPERからメイン基板と一部外装部品(フロントパネル/天板/パワースイッチ)を換装したモデルという位置付けで、今回のクラウドファンディングにあるカスタムキットはX68000 Z SUPERのセットに交換用のメイン基板と一部外装部品を付属したものとなる(2台セットについては、X68000 Z SUPERとは別にX68000 Z XVIの“完成品”が付属する)。
SoCはCPUコアがCortex-A55×8基(最大2GHz)、GPUコアがMali-G57で、RISC-Vプロセッサ(最大200MHz)も搭載しているという。メインメモリ(DDR4規格)は512MBから1GBに倍増している。これにより、X68000エミュレーションの動作クロックが10MHzから16MHzに引き上げられる。
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