瑞起(ずいき)は10月8日、「X68000 Z」という製品を発表し、予約販売を開始する。
既報の通り、X68000 Zのモックは幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催している「東京ゲームショウ2022」の4gamer.netブースにおいて展示されている。この手のガジェットに目のない筆者は、早速見に行ったので写真を交えて紹介する。
X68000 Zの特徴は、何といってもかつてシャープが発売したPC「X68000」(通称「X68K」)をほうふつとさせるボディーである。カラーはブラック……ではなくグレーだ。もっというと、CZ-600CEをベースとした造形となっているようである(以下、CZ-600CEがベースという前提で話を進める)。
「X68Kといえばブラック!」という人向け(?)にブラックモデルもリリースされることを期待したい。
正面の造形を見ると、実機の意匠を忠実に再現しようという思いが伝わってくる。強いて違いを挙げるとするならば、実機では「SHARP(シャープ)」のロゴがある部分に「ZUIKI(瑞起)」のロゴが入っていることくらいである。
正面をもうちょっとよく見てみると、右上の「HIGH RESO」「TIMER」「POWER」の各LEDは実際に光りそうである。また、下部にあるイヤフォン端子、電源スイッチ(オレンジ色)、そしてボリュームつまみはダミーではないように見える。さすがにジョイスティック端子、キーボード端子やマウス端子はダミーだが……。
問題は左側にある「フロッピーディスクドライブ(FDD)」に相当する部分である。CZ-600CEには2基の5インチFDDが搭載されていたが、このX68000 Zをよく見てみると、どちらの「ドライブ」にもSDメモリーカードが入りそうな切り欠きが入れられている。microSDサイズではない、フルサイズである。ダミーではなく、実働するのだろうか……?
その下部にある「EJECTボタン」も、何らかの機能がありそうである。CZ-600CEでは押すとフロッピーディスクが排出されていたが、X68000 Zでも(恐らく)SDメモリーカードを排出できたりするのかもしれない。ダミー(あるいはさらに別の機能を割り当てている)という可能性も捨てきれないが、期待がふくらむ。
CZ-600CEの本体上部には通気孔と「RESET(リセット)」「INTERRUPT(中断)」ボタンが備わっている。X68000 Zの上部を見てみると、空気孔はないが、RESETボタンとINTERRUPTボタンは存在している。これらのボタンが押せるかどうか、押せたとして実際に動作するかどうかは残念ながら分からない。
また、縦型のX68Kといえば本体を持ち運ぶ際に便利な“取って”が付いているが、X68000 Zにも取ってがある。ただし、取っ手がないと持ち運び付べないほど大型ではないので、再現度を高めるための飾り的な存在と見た方が良さそうだ。
側面の造形も、CZ-600CEに通じるシンプルさを保っている。
X68000 Zがどういうハードウェアなのかは現時点では不明だが、筆者はX68Kのソフトウェアを動かせる「ミニパソコン」だと予想している。
そうなると、背面のポート類がどうなっているのか非常に気になる。気になるので回り込んで撮影を試みた所「10月8日に解禁」という貼り紙で隠されていた。ここだけはチラ見せする訳には行かないようである。
確かに、発売日前に“全て”が明らかになるのはつまらない。発表日を楽しみに待ちたいと思う。
東京ゲームショウの一般公開は、9月16日14時から一般公開が始まる。「ちょっとでもX68000 Zの実物を見てみたい!」という人は、ブースで熱い思いを投稿して「最優秀賞」を取るとX68000 Zがプレゼントされるキャンペーンも実施しているので、幕張メッセのブースまで足を運んでみるといいだろう。
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