気になりすぎる「X68000 Z」 幕張までモックを見に行った東京ゲームショウ2022

» 2022年09月15日 18時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 瑞起(ずいき)は10月8日、「X68000 Z」という製品を発表し、予約販売を開始する。

 既報の通り、X68000 Zのモックは幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催している「東京ゲームショウ2022」の4gamer.netブースにおいて展示されている。この手のガジェットに目のない筆者は、早速見に行ったので写真を交えて紹介する。

X68000 Z X68000 Zの試作機(9月15日午前中に撮影)

カラーは「グレー」 実機と並ぶと際立つコンパクトさ

 X68000 Zの特徴は、何といってもかつてシャープが発売したPC「X68000」(通称「X68K」)をほうふつとさせるボディーである。カラーはブラック……ではなくグレーだ。もっというと、CZ-600CEをベースとした造形となっているようである(以下、CZ-600CEがベースという前提で話を進める)。

 「X68Kといえばブラック!」という人向け(?)にブラックモデルもリリースされることを期待したい。

実機と 9月15日の午後からは、瑞起の備品であるX68000の実機と並べて展示されている。こうして見ると、本当に親と赤ん坊のようなサイズの差である

FDDはSDカードスロットに?

 正面の造形を見ると、実機の意匠を忠実に再現しようという思いが伝わってくる。強いて違いを挙げるとするならば、実機では「SHARP(シャープ)」のロゴがある部分に「ZUIKI(瑞起)」のロゴが入っていることくらいである。

正面 X68000 Zの正面。SHARPロゴの代わりにZUIKIロゴが入っている

 正面をもうちょっとよく見てみると、右上の「HIGH RESO」「TIMER」「POWER」の各LEDは実際に光りそうである。また、下部にあるイヤフォン端子、電源スイッチ(オレンジ色)、そしてボリュームつまみはダミーではないように見える。さすがにジョイスティック端子、キーボード端子やマウス端子はダミーだが……。

 問題は左側にある「フロッピーディスクドライブ(FDD)」に相当する部分である。CZ-600CEには2基の5インチFDDが搭載されていたが、このX68000 Zをよく見てみると、どちらの「ドライブ」にもSDメモリーカードが入りそうな切り欠きが入れられている。microSDサイズではない、フルサイズである。ダミーではなく、実働するのだろうか……?

 その下部にある「EJECTボタン」も、何らかの機能がありそうである。CZ-600CEでは押すとフロッピーディスクが排出されていたが、X68000 Zでも(恐らく)SDメモリーカードを排出できたりするのかもしれない。ダミー(あるいはさらに別の機能を割り当てている)という可能性も捨てきれないが、期待がふくらむ。

正面右上 正面右上のLEDは実際に光りそうな予感がする
下部 正面下部のPHONE(イヤフォン)端子、POWER(電源)ボタンとVOLUME(音量)つまみは実際に機能しそうな雰囲気である
FDD? FDDのあるべき場所には、SDメモリーカードが入りそうな空洞が2つ用意されている。実際に入れられるのかどうかが気になる所である。その下方にあるEJECT(イジェクト)ボタンも何らかの意味合いがありそうな雰囲気を醸し出している

上部や側面も再現性高め

 CZ-600CEの本体上部には通気孔と「RESET(リセット)」「INTERRUPT(中断)」ボタンが備わっている。X68000 Zの上部を見てみると、空気孔はないが、RESETボタンとINTERRUPTボタンは存在している。これらのボタンが押せるかどうか、押せたとして実際に動作するかどうかは残念ながら分からない。

 また、縦型のX68Kといえば本体を持ち運ぶ際に便利な“取って”が付いているが、X68000 Zにも取ってがある。ただし、取っ手がないと持ち運び付べないほど大型ではないので、再現度を高めるための飾り的な存在と見た方が良さそうだ。

上部 本体上部に通気孔こそないが、造形は極力再現しようとしている。押せるかどうかは不明だが、RESETボタンとINTERRUPTボタンもある

 側面の造形も、CZ-600CEに通じるシンプルさを保っている。

側面 側面は非常にシンプルだ

背面は「発売日のお楽しみ」

 X68000 Zがどういうハードウェアなのかは現時点では不明だが、筆者はX68Kのソフトウェアを動かせる「ミニパソコン」だと予想している。

 そうなると、背面のポート類がどうなっているのか非常に気になる。気になるので回り込んで撮影を試みた所「10月8日に解禁」という貼り紙で隠されていた。ここだけはチラ見せする訳には行かないようである。

 確かに、発売日前に“全て”が明らかになるのはつまらない。発表日を楽しみに待ちたいと思う。

背面 背面は紙で隠されていた。なお、下部にあるポート類はダミーであることは分かる

 東京ゲームショウの一般公開は、9月16日14時から一般公開が始まる。「ちょっとでもX68000 Zの実物を見てみたい!」という人は、ブースで熱い思いを投稿して「最優秀賞」を取るとX68000 Zがプレゼントされるキャンペーンも実施しているので、幕張メッセのブースまで足を運んでみるといいだろう。

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