登場当初は「LAVIE Pro Mobile」特別モデルの購入者が手に入れられたハル研究所の「PasocomMini PC-8001」(以下、PC-8001)だが、好評を博した結果、2020年10月に「PasocomMini PC-8001 PCGセット」として一般発売された。そして9月10日からはAmazonで取り扱いを開始し、同日に無料アップデートが実施され、新たに往年のナムコのアーケードゲームの移植作「スーパーギャラクシアン」と「ディグダグ」「ラリーX」の3タイトルが加わった。
PC-8001については、2020年の発表時に下記のような記事を掲載済みだ。
ここでは、その後の追加情報としてアップデートされたソフト3本を取り上げる。
当時、「スペースインベーダー」の洗礼を受けた筆者が次に衝撃を受けたのが「ギャラクシアン」だ。1979(昭和54)年に登場したギャラクシアンだが、上から降ってくるエイリアンを自機「ギャラクシップ」で打ち落としていくというゲーム。エイリアンはただ落ちてくるだけでなく攻撃しながら襲ってくるので、弾のタイミングを計って攻撃しなければならない。当時中学3年生だった筆者は、ゲーセンで100円玉を積み上げてプレイしたものだ。
今回アップデートで採用されたのは、このギャラクシアンをPC-8001に移植したスーパーギャラクシアンだ(1981年にハル研究所が移植)。エイリアンはその配置に応じて赤やピンク、青で描かれているが、下に降りてきたときには緑色に変化するなど、白黒のブラウン管に色セロハンを貼ってカラーっぽくしたチープなボディーでプレイした当時を思い出す。スーパーギャラクシアンで驚くのはBGMだ。ビープ音で構成されているとは思えないほど、再現度の高いものとなっている。
ラリーXは、画面内を上下/左右に動き回ってフラッグを集めていくのが目的だ。左のメイン画面の他、フラッグや敵のクルマであるレッドカーがどこにいるのか大まかなレーダー画面が用意されているので、それを参考にクルマを動かしていけばよい。
なお、ゲーセンでプレイしたときはもう少しキビキビと動いたような覚えがあるが、PC-8001では反応があまりよくない。早め早めにコマンドを入れないと対応が難しい。
本家ラリーXのリリースは1980(昭和55)年で、1981年にハル研究所が移植した。
最後に取り上げるのはディグダグだ。穴を掘り進んでいき、画面内のモンスターに向けてポンプを発射して膨らませて倒していくというもの。それだけなく、岩を落としてつぶすこともできるので、タイミングを見計らって掘り進めていくことも大事だ。敵はトンネルを移動するだけでなく、地中も移動して向かってくるため、優先順位を付けて倒していくという戦略的な要素も重要となる。
今回収録されたディグダグだが、1983年に電波新聞社が移植したモノがベースなのでゲーセンで遊んだときの描かれ方とは異なる。マシンパワーがない分、キャラクターの表現がかなり抑えられていて、BGMも断続的にブザーが鳴っているような感じでかなりチープだ。ただしゲーム自体はまさにディグダグなので、当時を懐かしんでプレイすることはできるだろう。なお、当たり判定がキャラクター単位のため、少しでも敵キャラに触れてしまうと死んでしまうので注意しよう。
ゲーセン版の「ディグダグ」は1982(昭和57)年に登場した。
次に、このPC-8001を“本当のPC”として使ってみよう。
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