「Legion TrueStrikeキーボード」と名付けられたキーボードはテンキー付きの日本語配列で、キー単位でのRGBイルミネーションも備える。PCゲームで良く使う「WASDキー」の替えキーキャップと、交換用の工具も付属する。この辺はプロゲーマーの利用を意識した結果だろう。
個人的に気になるのが、BackSpace/Enter/右Shiftキーやスペースキー周辺の“造形”だ。PCのキーボードのレイアウトは、大きく分けると「US(米国英語/ANSI)」「ヨーロッパ」「日本語」の3種類がある。昔のノートPCのキーボードは各レイアウトに最適化され、ボディーフレームも3種類用意されていたのだが、最近は海外メーカーを中心にキーレイアウトを問わず共通のフレームを採用し、その“しわ寄せ”が一部のキーの造形に出るということが珍しくない。
TrueStrikeというだけあって、本製品のキーボードの打ち心地はとても良い。しかし、筆者が不慣れなせいか、レイアウト不問のフレームのしわ寄せを受けた先述のキーにおいてタイプミスを連発してしまった。ゲームをやるだけならいいだろうが、文章を打ち込むとなるとどうしても気になってしまう。
日本語配列のためだけに専用のフレーム(とキーボード)を用意するのは、コスト面や生産の手間を考えると難しいのは百も承知だが、いい機会なので各メーカーにこの点はどうにかしてもらいたいと訴えておきたい。
横に広い画面ということで、キーボードにはテンキーを備えている。実際にタイプしていると、レイアウトを問わず共通のボディーフレームの“あおり”を受けた一部のキーの造形がどうしても気になる。スペースキー周辺以外の変形部位は、不慣れなせいかタイプミスを連発してしまったポート類は左側面に電源入力、HDMI出力端子、USB 3.2 Gen 2(USB 10Gbps) Type-C端子、Thunderbolt 4(USB4)端子とUSB 3.2 Gen 2 Standard-A端子(常時給電対応)を、右側面にイヤフォン/マイク端子、USB 3.2 Gen 1(USB 5Gbps) Standard-A端子×2と有線LAN(2.5GBASE-T)端子を備える。ワイヤレス通信はWi-Fi 7(IEEE 802.11be)とBluetooth 5.4に対応する。
USB 3.2 Gen 2 Type-C端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力とDisplayPort 2.1 Alternate Modeによる映像出力、Thunderbolt 4端子はDisplayPort 2.1 Alternate Modeによる映像出力にも対応している。ただし、USB PDの電源入力は65〜100Wに制限されるため、パフォーマンスに一定の制限がある。
付属するACアダプターは400W出力だ。ACプラグはデスクトップPCの電源(PSU)でもおなじみの「C13/C14」タイプで、コンセントプラグ側にはアース線も設けられている。さすがにCPUも外部GPUもパワフルとなると、これくらいの電源容量は必要なのだろう。
本製品は「Legion Coldfront」と呼ばれる独自の冷却機構を備えている。本体底面から空気を吸い込み、背面から一気に排気するという仕組みだ。各種チャンバーの効果も相まって、公称でTDP(熱設計電力)は最大250Wまで引き上げられる。
パフォーマンスの制御は、レノボ独自のAIプロセッサ「Lenovo AI Engine+」を活用して自動的に行われる。LegionSpaceには「静音」「バランス」「パフォーマンス」の3つのプリセットが用意されており、ユーザーが自分で設定した「カスタム」と合わせて4種類の設定を「Fn+Qキー」で順繰りに設定可能だ。
ボディーサイズは約364.38(幅)×275.94(奥行き)×21.9×26.65(厚さ)mmで、重量は最軽量構成で約2.57kgとなる。スペックがスペックということもあり、サイズも重量もそこそこにある。バッテリー容量(定格値)は80WhとノートPCとしては大きめなのだが、どのくらいのバッテリー駆動時間なのかは後ほどチェックしてみたい。
ボディーカラーはEclipse Black(エクリプスブラック)で、あらゆるシーンになじむ。RGBライトは天板の「LEGION」ロゴ、本体の正面下部や背面にも仕込まれている。ライトのオン/オフや光り方の設定はLegionSpaceから行える。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.