プロナビ

日本での展開に注力するOpenAI――「AIエージェントの1年が始まる」とライトキャップCOOが語る理由本田雅一のクロスオーバーデジタル(2/4 ページ)

» 2025年05月05日 12時00分 公開
[本田雅一ITmedia]

AIエージェントは「顧客と共に創出するもの」

 そもそも、OpenAIはAIエージェントについてどう考えているのだろうか。ライトキャップCOOはこう語る。

 エージェントは、単一のパッケージ製品に収まるものではありません。我々が「エージェント」と呼んでいるのは、単独の製品や機能ではなくいくつものAIモデルを使いこなすことで新たに出現した、自律的にタスクをこなす能力のことです。

 さまざまなAIモデルを組み合わせ、自律的に動作できるようにすることで、極めて高い信頼性でタスクをこなし問題解決を行う――それがAIエージェントであるという考え方だ。

 一方で、多種多様なAIツールをどのようにして使い分け、タスクをこなす上での最適解を見つけ出すには、こなすタスクや目標(ゴール)ごとに“使いこなし”を工夫する必要がある。

 多様なエージェントを構築し、導入現場に適応させていくためには、1つのアプローチだけでは対応できません。異なるビジネスの現場では、それぞれにエージェントのユースケースが出現するはずです。

 コーディングや情報探索、ツール活用など、ビジネス環境において現実的なユースケースは、AI導入への“壁”が少ない企業と共に生み出していくものだと考えています。

 ライトキャップCOOが語ることを象徴する存在として、OpenAIは「Operator」という実験的なシステムを公開している。現時点では、「ChatGPT Pro」契約者のみ利用可能だ。

 OperatorはAIチャットサービスにWebブラウザを内包させ、それを介してAIが依頼したタスクを自律的にこなそうとする。ネットにはさまざまなサービスが存在するが、検索サイトを通じて必要なサービスやツールを探し出し、そのユーザーインタフェース(UI)を“視覚的に”理解しながら実行しようとするものだ。

 実際に使ってみると、うまく動かないケースや、必要なツールを見つけられない場合もある。しかし、Operatorは「エージェント」という機能を知る上で、もっとも“分かりやすい”例の1つといえる。

 ライトキャップCOOは「Operatorの実装は、初期段階の一例にしかすぎません。しかし、ここで経験を積むことでユーザーがどのようにしてタスクをこなそうとしているのかを知ることができます。パートナーと共に、エージェント開発を通じて顧客の問題解決を図ることが、私たちの狙いです。実際の現場におけるエージェント開発を通して、 AIはエージェントの時代に突入していくでしょう」と語る。

Operator OpenAIが試験公開している「Operator」は、ユーザーの代わりにWebサイトにアクセスして、Webサイト上で行う反復的タスクをこなすというものだ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. 初のカラー対応「Kindle Scribe Colorsoft」の実力は? 通常モデルとの価格差1万7000円の価値を検証 (2026年06月10日)
  2. ミニPCに強みの「MINISFORUM」 ミニワークステーションの新モデルから「謎の拡張カード」まで多彩な製品を披露 (2026年06月10日)
  3. 「Geminiの技術は使うが、Geminiではない」 WWDC26で見えたApple流AIとプライバシー戦略の核心 (2026年06月10日)
  4. 「macOS 27 Golden Gate」が2026年秋に登場 初のApple Silicon専用バージョンに (2026年06月09日)
  5. 縦に三つ折りする「Ewin 折りたたみ式ワイヤレスキーボード」がタイムセールで12%オフの4820円に (2026年06月10日)
  6. 夜間もフルカラーで鮮明に記録できる「SwitchBot 屋外パンチルトカメラ 5MP」が15%オフの7674円に (2026年06月10日)
  7. コンパクトボディーにスパコン並みのAI性能! 「NVIDIA RTX Spark」搭載ミニデスクトップPCを見てきた (2026年06月04日)
  8. 「次世代Apple Intelligence」をフル活用するにはどのような条件がある? 「Siri AI」は日本で使える? 知っておくべき対応モデルのハードル (2026年06月09日)
  9. 実売1万円切りでパススルー給電にも対応! KTCの15.6型モバイルディスプレイ「H15F9」は“買い”か (2026年06月09日)
  10. DJI初の360度カメラドローン「DJI Avata 360」実機レポ 多彩な8K空撮、これは“空飛ぶOsmo 360”だ (2026年06月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー