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Windowsの「Microsoft Defender」が一部アプリの起動をブロックする可能性 「Winring0ドライバ」の脆弱性が原因(リスクを受容すれば回避策あり)

» 2025年07月18日 18時45分 公開
[井上翔ITmedia]

 Windows 10/11にプリインストールされているセキュリティソフト「Windows Defender」が、「WinRing0.sys」または「WinRing0x64.sys」(以下まとめて「Winring0ドライバ」)を利用するアプリを“検出”しアラートを発する事象が報告されている。これは誤検出ではなく、特定バージョンのWinring0ドライバにおいて脆弱(ぜいじゃく)性が報告されたことに伴うものだ。

報告 Microsoftによるサポート情報

Winring0ドライバとは? 今回の脆弱性はどんなもの?

 Winring0ドライバはPCのハードウェアの状況を監視/制御する仮想デバイスドライバで、2007年に初版がリリースされた。現在は「GitHub」上でGPL-3.0ライセンスの元で公開されている。

 今回の脆弱性問題は、米NIST(国立標準技術研究所)において「CVE-2020-14979」として登録されているもので、悪意のある第三者がシステム管理者(NT AUTHORITY\SYSTEM)と同等の権限を奪えてしまう恐れがある。

 この脆弱性はWinring0ドライバのバージョン1.0.6以上1.2.0以下で報告されており、これら以降のバージョンでは解消済み……なのだが、現在でも脆弱性を持つバージョンを使い続けているアプリも存在している

脆弱性報告 この脆弱性問題は米NIST(国立標準技術研究所)において「CVE-2020-14979」として登録されている。CVEコードに詳しい人なら分かると思うが、登録されたのは2020年で、まもなく丸5年を迎える

影響を受ける可能性があるアプリ

 Microsoftによると、Winring0ドライバの脆弱性に伴いアラートが出る可能性がある主なアプリは以下の通りとなる。

  • CapFrameX
  • EVGA Precision X1(旧バージョン)
  • FanCtrl
  • HWiNFO
  • Libre Hardware Monitor
  • MSI Afterburner
  • Open Hardware Monitor
  • OpenRGB
  • OmenMon
  • Panorama9
  • Razer Synapse
  • SteelSeries Engine
  • ZenTimings

 脆弱性のリスクを受容できる場合は、以下の手順でアラートを解除(警告の無視)を行える。

  1. 「Windows セキュリティ」を開く
  2. 「ウイルスと脅威の防止」をクリック(タップ)
  3. 「設定の管理」
  4. 「除外の追加または削除」をクリック
  5. 除外したいアプリの実行ファイル(または実行ファイルのあるフォルダー)を選ぶ

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