Windows 10/11にプリインストールされているセキュリティソフト「Windows Defender」が、「WinRing0.sys」または「WinRing0x64.sys」(以下まとめて「Winring0ドライバ」)を利用するアプリを“検出”しアラートを発する事象が報告されている。これは誤検出ではなく、特定バージョンのWinring0ドライバにおいて脆弱(ぜいじゃく)性が報告されたことに伴うものだ。
Winring0ドライバはPCのハードウェアの状況を監視/制御する仮想デバイスドライバで、2007年に初版がリリースされた。現在は「GitHub」上でGPL-3.0ライセンスの元で公開されている。
今回の脆弱性問題は、米NIST(国立標準技術研究所)において「CVE-2020-14979」として登録されているもので、悪意のある第三者がシステム管理者(NT AUTHORITY\SYSTEM)と同等の権限を奪えてしまう恐れがある。
この脆弱性はWinring0ドライバのバージョン1.0.6以上1.2.0以下で報告されており、これら以降のバージョンでは解消済み……なのだが、現在でも脆弱性を持つバージョンを使い続けているアプリも存在している。
この脆弱性問題は米NIST(国立標準技術研究所)において「CVE-2020-14979」として登録されている。CVEコードに詳しい人なら分かると思うが、登録されたのは2020年で、まもなく丸5年を迎えるMicrosoftによると、Winring0ドライバの脆弱性に伴いアラートが出る可能性がある主なアプリは以下の通りとなる。
脆弱性のリスクを受容できる場合は、以下の手順でアラートを解除(警告の無視)を行える。
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