Googleの「Gemini」で新しい画像生成が利用可能に/生成AIを使ったランサムウェアが初めて確認される週末の「気になるニュース」一気読み!(1/2 ページ)

» 2025年08月31日 06時00分 公開
[山本竜也ITmedia]

 うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、8月24日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!

Googleが「Gemini」アプリをアップデート DeepMind技術で画像生成を強化

 Googleは8月26日(現地時間)、「Gemini」アプリをアップデートすると共に、「DeepMind」に由来する新しい画像生成モデルを実装した。同社によると、これまで以上に高度な制御で完璧な写真を作成できるようになったという。

Gemini Geminiアプリがアップデート、画像生成機能が強化された(参考リンク

 今回Geminiに実装された画像生成モデルは、「早期プレビュー」として公開されていた段階で高い評価を得ていたとされる。Geminiに写真を渡してどのように加工したいかを伝えると、人物やペットの見た目を維持しながら、指定した内容に編集できるようになっている。

 例えば服装や背景を変えたり、人物の写真とペットの写真をアップロードして両者を組み合わせた“新しいシーン”を作成したりできる。編集した画像を元に新しい動画を作成することも可能だ。

 なお、Geminiで作成/編集された画像には、AIによって生成された画像であることが分かるよう、目に見える透かしと共に、目に見えない「SynthIDデジタル透かし」が付与される。

Windows 10/11の8月度プレビュー更新が登場

 Microsoftは8月26日(現地時間)、Windows 10/11の一部バージョン向けに2025年8月のプレビュー更新プログラムをリリースした。KB番号は、 Windows 11 バージョン23H2向けが「KB5064080」、Windows 10 バージョン22H2向けが「KB5063842」となる。

 Windows 11 バージョン24H2向けについても、8月29日(現地時間)に「KB5064081」として公開された。

2025年8月のプレビュー更新プログラム Windows 10/11向けに2025年8月のプレビュー更新プログラムが公開された

 Windows11 23H2向けの更新プログラムでは、主に以下の事項が盛り込まれている。

  • 「Windows Backup for Organizations」の一般提供を開始
    • エンタープライズ向けのバックアップソリューション
  • Copilotキーの信頼性の向上
    • キーの使用後に、ユーザーが「Copilot」を再起動できない問題を解決
  • グループポリシーの更新後に、Wi-Fiが自動再接続されないことがある問題を解決
  • 新しく接続したカメラが「リモートデスクトップサービス(RDS)」で認識されない問題を解決

 プレビュー更新プログラムは、月例のセキュリティ更新プログラムに先駆けて変更内容を“プレビュー”するのが目的だ。適用はオプションで、設定を変更しない限りは自動適用されることはない。プレビュー更新プログラムの内容は、原則として翌月のセキュリティ更新プログラムに盛り込まれる。

ESET Researchが生成AIモデルを使ったランサムウェアを発見

 ESET Researchは8月27日(現地時間)、世界初のAI駆動型ランサムウェアを発見したことを報告した。同機関が「PromptLock」と名付けたこのランサムウェアは、OpenAIの生成AIモデル「gpt-oss:20b」を利用しているという。

PromptLock ESET Researchが生成AIを利用したランサムウェアを発見し、「PromptLock」と名付けた

 PromptLockは、gpt-oss-20bモデルを「Ollama」API経由でローカル使用し、悪意のあるLuaスクリプトをリアルタイムで生成/実行する。生成されたLuaスクリプトは、「ローカルファイルシステムの列挙」「対象ファイルの検査」「選択されたデータの窃取」「暗号化」を行うという。

 生成されるLuaスクリプトは実行ごとに変わる場合があるものの、生成する実行ファイルは一貫しているため、堅固な設計のセキュリティソリューションであれば、実行ファイルを「悪意のあるもの」としてフラグ付け可能だという。

 なお、PromptLockは機能的には「データの破壊」も可能だが、現状では実装されていないとのことだ。現時点で実際の攻撃は確認されておらず、まだ「概念実証(PoC)」または「開発途中」の段階にあると考えられるという。

 ESET Researchを運営するESETは、PromptLockについて「ある程度の洗練度と新規性はあるものの、現在の実装では深刻な脅威にはならない」とする一方で、「今後さらに洗練され、拡散速度が速くなり、検出が困難になる可能性もある」としている。

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