一方、2002年には、ユーザック電子工業時代からの生産拠点の要であった石川県かほく市の笠島工場を、富士通グループの構造改革の一環として「富士通ITプロダクツ」として分社した。出資比率は富士通が55%、PFUが45%だ。
同生産拠点では、その後に富士通製のメインフレームやUNIXサーバーなどの他、世界1位の処理能力を誇ったスーパーコンピュータ「京」や「富岳」の生産も行われた。
PFUは2010年4月に富士通の100%子会社となり、2022年9月にはリコーが80%の株式を取得し、リコーグループの1社となり、2025年3月にはリコーの100%子会社となった。
現在、PFUではパーソナルイメージスキャナーのScanSnapシリーズや、業務用イメージスキャナーであるfiシリーズを中心としたドキュメントイメージング事業、ITインフラの構築および運用、個別システムの開発、IT機器の販売やサービスなどを行うインフラ・サービス&インテグレーション事業で構成されている。
2024年度の売上高は1220億円でグループ社員数は3960人。石川県かほく市の本社に加えて、横浜市みなとみらいに横浜本社を設置している。また、石川県かほく市では、板金加工からプリント板ユニット製造、BTO組立までを行うProDeSセンターを持つ。
さらに、シンガポール/中国/香港/米国/カナダ/英国にも拠点を持つ。
次回は、同社のスキャナー製品を中心に見ていく予定だ。
創業65周年を迎えるPFUの強みとは? 「ScanSnap」「fi」シリーズに息づくこだわりのモノ作り
現場に聞く PFUのイメージスキャナーならではの強みが生まれる理由
PFUの試験設備を歩く 神経網のように張り巡らされる品質の追求と飽くなきこだわり
4年ぶりの新作「ScanSnap iX2500」を試す 自炊ブームは去っても、その価値は健在か?
リコーが富士通からPFU株式の8割を取得 業務用スキャナ事業や産業用コンピューター事業での相乗効果を見込むCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.