エージェントAI時代のWindowsはどうなる? Microsoftの苦悩Windowsフロントライン(2/2 ページ)

» 2025年12月08日 16時00分 公開
前のページへ 1|2       

「Agentic OS」とは何か

 そして冒頭のAgentic OSの話題に戻るが、Microsoftが志向するWindowsの将来像とはどのようなものだろうか。

 The Vergeでトム・ウォーレン氏が「Microsoft is turning Windows into an ‘agentic OS,’ starting with the taskbar」のタイトルで、MicrosoftのWindowsエクスペリエンス担当コーポレートバイスプレジデントのナヴジョット・ヴィルク(Navjot Virk)氏へのインタビューを交えてまとめているので紹介したい。

 記事中ではいくつかキーワードがちりばめられているが、「WindowsをAIのためのキャンバスとし、AIの非常に強力なパワーを全てのユーザーが活用できるようにすること」とある。

 先ほどの項にも挙げたが、AIエージェントは今後ユーザーの手足として自律動作するための礎となる。従来の仕組みでは、Windows上で動作するアプリケーションをユーザーが操作し、自身が思い描く作業をこなしてきた。今後はOS自身がユーザーに代わってこうした作業を自律的にこなすようになり、それを実現するのが未来のWindowsであり、Agentic OSだというのがMicrosoftの考えだ。

 ChatGPTに代表されるチャットボットのようなインタフェースは、ユーザーの操作を待つことで成り立っていたが、Agentic OSの時代のAIエージェントは自らが判断し、これまでユーザーがこなしていた複雑な作業を完了させることが可能になる。

 手始めとなるのがタスクバーへのAIエージェントの配置で、AIエージェントはアイコンとして表示されるようになる。バックグラウンドでの作業状況はアイコンにカーソルを重ねることで逐次確認でき、そのタスク割り当ても検索ボックスや特定のショートカットを介してAIエージェントを呼び出すことで可能になる。

 Microsoftは5月の「Build 2025」のカンファレンスで、WindowsでのMCP(Model Context Protocol)のネイティブ対応を発表したが、これによりCopilotのみならず、サードパーティーの提供するサービスやデータに安全に接続する仕組みが提供される。

 「AIエージェントがMCPを介して将来の(OS上で動作する)アプリになる」という話はたびたび聞かれるが、その形ができつつあるといえる。なお、この「MCP on Windows」のパブリックプレビューは11月のIgnite 2025で正式公開されている。

 このAgentic OSに対する取り組みやMCPを介したWindowsでのAIエージェント拡張に関する話題は、Igniteの「Innovation Session: Windows & Microsoft 365 Copilot: Secure AI & agent productivity」というセッションで詳しく解説されている。

 興味ある人はぜひご覧いただきたい。動画を見る時間がないというのであれば、ChatGPTやGeminiといったAIツールに当該のURLを投げるとすぐに内容を要約してくれるので、情報収集に活用いただければ幸いだ。

Ignite 2025で開催された「Innovation Session: Windows & Microsoft 365 Copilot: Secure AI & agent productivity」
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月25日 更新
  1. 間もなく登場するWindows 11次期アップデート「26H2」で何が変わる? 2027年に向けたUI進化と高速化 (2026年06月23日)
  2. 8980円の「SwitchBot 屋外パンチルトカメラ5MP」を試す 約500万画素で人物追跡、有線LAN接続も (2026年06月24日)
  3. 45gの伝統を破った「忍者」の感触を持つ1台 HHKB 30周年記念モデルがもたらす「軽さ」をじっくり試す (2026年06月24日)
  4. Gemini搭載「Google Home スピーカー」は買いか? 6年ぶりの新モデルを試して分かった賢さと課題が見え隠れする“次世代機”の現在地 (2026年06月24日)
  5. 各ポートの充電状況が見える「UGREEN 100W PD 充電器 5ポート」がセールで33%オフの5980円に (2026年06月22日)
  6. EIZO、21:9比に対応した曲面34.1型ウルトラワイド液晶ディスプレイ 7年間標準保証を実現 (2026年06月24日)
  7. 「Next GIGA」を見据えた動きはまだまだ続く! 1人1台の学習用PCだけでなく特別教室や校務で使うPCも展示多数 (2026年06月23日)
  8. 白い「Osmo Pocket 4P」をDJIのグローバル本社「Sky City」で見てきた ハッセルブラッドを統合する真の狙い (2026年06月22日)
  9. レノボ、約990gの軽量設計を採用したCore Ultra(シリーズ2)搭載14型モバイルノートPC (2026年06月23日)
  10. サンワ、状態確認ができる小型液晶パネルを備えた8ボタン搭載ワイヤレスマウス (2026年06月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー