Razerが4月7日に発売した「Razer Pro Type Ergo」(2万9980円)は、Razer初のスプリット型エルゴノミクスワイヤレスキーボードだ。
スプリット型エルゴ系といえば、1994年に登場した「Microsoft Natural Keyboard」を思い出す人も多いだろう。ゲーミングブランドの雄であるRazerが提示する、30年間の技術進化の到達点はどのようなものだろうか。実機を試してみた。
ゲーミングアイテムの雄として名をはせるRazerだが、2020年から「Razer Productivity Suite」と呼ばれる、オフィス向けの製品ラインも持っている。
当初は人間工学のグローバルリーダーであるHumanscale(ヒューマンスケール)との共同設計による「Pro Type」(キーボード)、「Pro Click」(マウス)、「Pro Glide」(マウスパッド)から始まり、翌2021年12月のRazer Productivity Suite 2021では、Pro Typeの上位モデルにあたる「Pro Type Ultra」などをラインアップに加えている。今回取り上げるRazer Pro Type Ergoには、Razer Productivity Suiteというブランド名は冠されていないようだが、モデル名からは連続する流れがあると見てよいだろう。
そもそもゲーミングキーボードは高いポーリングレートやアクチュエーションポイントのカスタマイズ、ラピッドトリガーなど、ユーザーの操作意図を高速で正確に読み取ることが重要だ。果たしてRazerが出すオフィス向けキーボードはどのように仕上がっているのか。
Razer Pro Type Ergoは、テンキーまで含むフルキーボードでありながら、フルキー部が左右に分離したようなレイアウトになっている。その中央の分割部分に向けて左右からせり上がるというデザインだ。
サイズは約464(幅)×243(奥行き)×40.5(高さ)mm、重さは実測で1477gだった。昨今のゲーミングキーボードやメカニカルキーボードに比べると軽量な部類ではあるが、目につくのは、奥行き243mmというサイズだろう。この奥行きは全体の約4割を占めるリストレストを含んだものであり、重量の観点以上に持ち運びには向かないボディーとなっている。
スイッチには、ハサミのようなX字の機構でキーを支持し、接点にメンブレンスイッチを用いたシザーメンブレン方式を採用している。ノートPCなどロープロファイルキーボードの一般的な構造だが、その仕組み上、昨今の高級キーボードに搭載されることの多いアクチュエーションポイントのカスタマイズやラピッドトリガー機能はない。配列はUS英語配列のみだ。
接続はUSB Type-Cによる有線接続、Razer HyperSpeed Wirelessによる2.4GHz帯無線接続、そして最大3デバイスと同時ペアリングが可能なBluetoothという、3種類の接続方式(トライモード)に対応している。
本体前面にはUSB Type-Cポートと有線と無線の切り替え用スライドスイッチが並ぶ。バッテリーはRGBライティングをオフにすれば最大3カ月という長時間駆動をうたっており、据え置き運用ということもあって、まずバッテリー切れを意識することはなさそうだ。ポーリングレートは1000Hzとなっている。
商品にはUSB Standard-A to Type-Cの編組ケーブルとステッカーおよびRazer独自のHyperSpeed Wirelessドングルが付属する。ドングルは本体裏面の左下チルトスタンドの内側に収納する作りになっている。
持ち運ぶ機会は少ない製品だと思われるが、有線やBluetoothのみで使用するユーザーもいるだろう。そういう人でもドングルを紛失しにくい工夫は地味にありがたい。
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