手首の負担を減らす“逆チルト”が秀逸! Razer初の多機能エルゴキーボード「Pro Type Ergo」はオフィスの救世主に(3/4 ページ)

» 2026年06月26日 12時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
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三分割スペースバーと思いきや

 フルキー部も興味深い。配列を見て最初に「ん?」となるのは、スペースバーだろう。Microsoft Natural Keyboardでは非常に(本当に非常に)巨大なスペースバーだったが、Razer Pro Type Ergoでは中央部に3つの無刻印キーが配置されている。

 ロープロファイルであり、しかも頂点から左右の傾斜に位置するスペースバーを一体化することが難しいのは想像に難くない。最初は三分割されたスペースバーなのだろうと思っていた。実はこれ、初期状態では真ん中のキーはBackSpaceに割り当てられている。リマップ可能なのでスペースキーに割り当てても構わないが、これはRazerからの「ここに1つ、自由に使えるキーがある」というメッセージのようにも受け取れる。

photo スペースバーは2つに分割されている。その間のキーは初期状態でBackSpaceだ

 そして、左右のスペースバーの上にBが2つ存在する。これには大喜びしてしまった。筆者は過去にMicrosoft Natural Keyboardに挑戦したことがあったのだが、どうしてもBを右手で打つ癖が抜けず、断念したことがある。

 タッチタイピングの教科書通りなら左手の人差し指がBを担当するはずなので、当時は我流のまま来てしまったことを後悔したものだ。だが、自分のようなタイピングをする人が少数とはいえ、商品企画に影響を与えるほどは存在するということを本機のダブルBキーが教えてくれた。

 だから何かが変わるわけではないが。ちなみに、Yキーが両方にないことを嘆く記事も見かけたが、うん、まあそれはいいかな……。

 キータッチそのものは、ロープロファイルのシザーメンブレンらしく、コツン、コツンと低めに収まる。中央にくぼみのあるキートップは指先のガイドとして機能し、指の腹が自然と落ち着く位置に収まる作りになっている。底打ちまでが浅いので、長時間タイピングしても指が痛くなりにくい設計だ。

ノブ+ボタン+マクロキー

 本機の左端にずらりと並ぶ5つのキーには、下から順にM1からM5までの刻印がある。おそらくマクロのMだろう。初期状態では全て「無効化」になっているが、マクロ以外にも他のキーと同様の割り当てが可能であり、実体は「自由に設定できる5つの未使用キー」と言ってよい。

 購入後、まずは設定ソフト「Synapse」を起動し、機能の割り当てを決めることになる。左手デバイスとして使い込めば、PhotoshopやLightroom、配信ソフトとの連携で大いに活躍しそうだ。

photo 左端には押し込み可能なノブとマクロキーが並ぶ

 そのMキー列の上と、右上端にはローレット加工が施された金属製のノブが配置されている。このような左右ノブの構成は最近よく見掛ける印象がある(そういうキーボードばかりレビューしているのかもしれない)が、本機のノブは左右で異なる位置付けとなっている。

 まず、右上端のノブは回転で音量、押し込みでミュート、とごくごく一般的なファンクションに割り当てられているが、それぞれにリマップ可能だ。

 一方、マクロキーの上に鎮座する左ノブはRazer独自の「コマンドダイヤル」として固定されている。コマンドダイヤルはRazer独自の機能で、左右の回転に複数の機能を割り当てられる。押し込みはその機能の切り替えに使用する。

photo 右ノブは左右回転、押し込みの3つに割り当てが可能
photo 左ノブはコマンドダイヤルとしてリマップ不可だが、複数の機能を自由に割り当てることができる
photo コマンドダイヤルは複数の左右回転設定を押し込みで切り替えられる

 Synapseの設定画面ではコマンドダイヤルの機能ごとに色を設定できるが、これが左ノブ下のLEDインジケーターに対応し、現在選択されている機能が分かるようになっている。

 また、画面左下にも押し込んだときに現在の設定が表示されるため、複数の機能を切り替えて使う際にも迷わない。Shiftキーを押しながら押し込むと1つ前の設定に戻ることができるので、うっかり通り過ぎてしまったときも素早く戻ることができる。

photo 右端テンキー上部には3つのボタンと押し込み可能なノブ

 右ノブの隣には、金属製の小型ボタンが3つ並ぶ。左から順にメディアコントロール、AIランチャーの「AI Prompt Master」、バッテリー残量表示という割り当てだ。左端のメディアボタンは1回押しで再生/一時停止、2回押しで次トラック、3回押しで前トラックと、押し方で機能が切り替わる仕様だ。

 中央のAI Prompt Masterはリマップ可能で、デフォルトではRazer提供のAIランチャーが立ち上がるが、別の機能を割り当てることもできる。右端は完全にバッテリー残量表示専用で、押すたびにLEDが緑、黄、赤のいずれかに点灯して残量を伝えてくれる。

photo 専用ファンクションボタンの左端はリマップ不可なメディアボタン。1回押しで再生/一時停止、2回で次トラック、3回で前トラックとなる
photo 中央はリマップできる。デフォルトではAIランチャー のAIプロンプトマスターが設定されている
photo 右端はバッテリー表示(リマップ不可)。残量によって専用ファンクションボタンが緑/黄色/赤に点灯する
photo AIプロンプトマスターはChatGPT、Microsoft Copilotのみの対応

 その隣、ファンクションキーとの間には無線接続先変更用のボタンが4つ並んでいる。Bluetoothマルチペアリング対応キーボードではFn+1〜3キーで接続先を切り替えるものが多いが、独立キーは素早く切り替え可能で、使い勝手がよい。

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