ソニーの注力領域の1つが、「スポーツエンタテインメント事業」である。
競技の判定支援などに活用する「Hawk-Eye」は、MLB(Major League Baseball)やNHL(National Hockey League)、NBA(National Basketball Association)などのリーグやチームで採用が広がっているのに加え、バイオメカニクスの「KinaTrax」は、データを活用してアスリートのパフォーマンス向上を支援する仕組みとして導入が促進されている最中だ。
ウェアラブルデバイスを着用し、70以上の分析指標をリアルタイムに処理する「STATSports」では、アスリートのコンディション管理やパフォーマンス分析に活用されているという。
特にHawk-Eyeは、2011年にソニーが買収した時点では、クリケットのボールの弾道をカメラ映像からデータ化するだけのものだったが、その後、テニスやサッカーにも拡大し、今では25以上の競技に対応している。世界100カ国以上、500以上のスタジアムで、年間2万以上の試合で利用されているという。
スタジアムを取り囲むように設置した複数のカメラから収集した映像を、AIで解析する高精度・リアルタイムトラッキング技術を活用する。さらに、ソニーグループが持つ放送系技術を融合し、判定支援やトレーニング支援、エンタテインメント映像体験などの用途に応用している。
また、KinaTraxの事例では、バイオメカニクス解析により、野球の投手の姿勢や骨格、肘の角度、ボールの軌道や縫い目までデータとして収集する。ボールの回転数や回転方向なども分かるだけでなく、前回の投球からの変化、他の投手との違いがどこにあるのかということも解析でき、最適なトレーニングにも活用できるようにしている。
野球での利用が先行しているが、バスケットボール、アイスホッケー、クリケットなどにも広がりをみせているという。
さらにSTATSportsは、ベスト型デバイスを装着するウェアラブルトラッキングという新たなアプローチであり、軽量化したデバイスによって装着しても違和感なく、スポーツができるのが特徴だ。
GPSや慣性センサーなどを活用している他、心拍などのデータ取得が可能であり、ケガの予防やパフォーマンス向上に向けたコーチング、ヘルスケアサービスなどが提供できるという。
「スポーツエンタテインメント事業は、従来だと2次元の領域からアプローチしていたが、今は3次元空間での表現や解析をしていくことがテーマになっている。今後、事業の対象をMLB、NHL、NBAなどのティア1から、社会人や大学、アマチュアなどを含めたティア2/ティア3/ティア4へと、対象を広げていくことになる」とする。
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