iPhone Duoだけじゃない! 折りたたみの陰に隠れたApple新製品の「本当のすごさ」:本田雅一のクロスオーバーデジタル(4/4 ページ)

» 2026年09月15日 15時00分 公開
[本田雅一,ITmedia]
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「iPhone 18 Pro」は絞り付きカメラに注目

 「iPhone 18 Pro」は、話題性でいえば「iPhone Duo」に完全に食われてしまった感がある。しかし、アウトカメラには大きく注目すべき変化がある。

新色 新色のバーガンディをまとった「iPhone 18 Pro」(右)と、それに合わせたバーガンディのバンドを着けたApple Watch Series 12(左)

 その「注目すべき変化」は、広角の「48MP Fusionメインカメラ」に搭載された可変絞りだ。カメラ内に6枚の羽根型の絞りが内蔵されており、F値を1.48/1.8/2.8/4.0の4段階で変更可能だ。通常、F値の切り替えは自動で行われるが、手動で選択することもできる。「暗い場所だとF1.48、ポートレートはF1.8、集合写真で奥までピントを合わせたいならF4.0」といった使い分けができる。

 長い間、スマートフォンのカメラは「絞りを固定してソフトウェアでボケを作る」という方向で進んできた。そんな中、機械式の絞りが戻ってきた。しかも4段階である。

 センサーの前で物理的に光量と被写界深度をコントロールするというのは、画作りの根幹に関わる話で、ポートレートモードの延長線上にある機能ではない。

 もっとも、絞り羽根が動くことで点光源のフレアの形が変わることは確かだ。しかし、センサーが小さいこともあって、被写界深度の差までは分かりにくい。絞りの操作をスマートフォンで行う煩雑さもある。

 会場の照明と限られた時間では、この機能の本当の価値は測りきれないため、評価は先送りにしたい。

絞り アウトカメラのメインセンサー(4800万画素)に可変絞りが搭載されたことは非常に大きな変化……なのだが、iPhone Duoのインパクトが強すぎたせいか、注目が集まっていないような気もする

 日本での価格は、残念ながら高くなる。Apple Storeの価格は「iPhone 18 Pro」が21万9800円から、「iPhone 18 Pro Max」が23万9800円からとなる。7月に行われた改定前の価格で比較すると、iPhone 17 Proからは4万円(率でいうと約22%)、iPhone 17 Pro Maxからは4万5000円(率でいうと約23%)の値上げだ。メモリの価格高騰と円安のダブルパンチが効いてくる。

「iPhone Duo」の評価は後日

 最後に「iPhone Duo」についても触れておこう。会場で触った限りにおいて、製品の作り込みのレベルは本当に高い。

 先の記事でも触れた通り、開閉のトルクは思ったより軽く、サクッと開け閉めできる。閉じる最後の数mmは磁石が引き寄せて「パチン」と小さな音がして位置が決まる。この磁石の強さのあんばいが絶妙で、開けるときの抵抗はほとんどないのに、閉じた状態のホールドはしっかりしている。

 そしてインナー画面の「ナノテクスチャー仕上げ」は、反射を散らして画面をとてもキレイに見せるし、アンダーディスプレイ配置の「FaceTimeカメラ」もよい。半開きで立てた状態がきちんと保持され、その姿勢に合わせてUIが上下に分かれる作りも「初代」とは思えない完成度だった。

 もっとも、Androidのフォルダブルスマートフォンのほぼ全機種と比べると、iPhone Duoは厚く重い。しかし、数字ほどに厚さや重さが不利とも感じない。

iPhone Duo Apple初となるフォルダブルスマートフォン「iPhone Duo」

 iPhone Duoの価格について、1つだけ書き添えておきたい。最小構成(256GBモデル)で36万4800円からというと“数字”は確かに重いが、iPhone Duoは「これしか選べない」という製品ではない。iPhone 18 Pro/Pro Maxという選択肢もあるし、「iPhone 17」も併売されている。折りたたみを選ばない自由は残されていて、その上で開く方を選ぶかどうか、という話だ。

 なお、米国ではiPhone Duoが1999ドル、同じようなサイズ感のフォルダブルAndroidスマホ「Galaxy Z Fold 8」が1899ドルで、差が100ドルしかない。価格的に見ると、Appleは「折りたたみスマホの相場の『すぐ上』に置いた」ともいえ、突出した価格を付けたわけでもない。日本では価格差が9万5000円とより開いてしまうが、そこには為替と、サムスン電子が国内ではキャリア中心に売ってきた事情が重なっている。

 折りたたみという形をどう位置づけたかという話と、日本で付いた価格の話は、分けて考えた方がいい。

 こうしたこともあってiPhone Duoについては、ここでは深く言及しない。実機が届いて、しばらく持ち歩いてから全部書くことにしよう。発売は10月23日、予約は10月16日からだ。ヒンジと製造の話は別稿に書いたので、そちらを読んでいただければと思う。

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