Fold8の一番の特徴は、画面の縦横比でしょう。個人的には、これまで多くの折りたたみスマホが、折りたたみ状態で細め、開くと正方形に近い、というスタイルだったのが、好みではありませんでした。Pixel Fold初代で横長寄りだったのはオッと思いましたが、すぐやめてしまいましたね……。
Fold8の縦横比に感じる魅力は、いくつかあります。
横幅が大きいスマホが苦手な人も多いと思いますが、往年の「6型/16:9のファブレット時代」のコンテンツの見やすさを覚えていると、どうしてもそれが恋しくなります。現代のスマホであの感覚を思い出せるのがFold8です。
実際に、本機での映像コンテンツは、カバーディスプレイの縦持ちでも現在のほとんどのストレートスマホより大きく、開き状態でも縦横を切り替えて好みの大きさを選べます。
固定レイアウトの書籍やコミックも、画面を無駄なく使って大きく表示できます。
PC向けのWebサイトも、かなり読みやすい状態で表示できます。個人的にも、スマホで無理してPC表示で利用しているサービスがあるので、これだとずいぶん助かるはずです。
動画閲覧や読書をするのは快適ですが、大きさだけならば8型のタブレットで済む話です。ところが、8型級のタブレットはほとんど、300gかそれ以上の重さがあるので、片手で長時間持つのは腕が疲れ、両手で長時間持てば姿勢が疲れます。
本機は、200gちょっとというスマホと同じ軽さで長時間疲れずにミニタブレットの視聴体験ができます。それが、使いたいと思った時には手の中にあり、タブレットのようにどこか場所を取って置いておく必要もありません。
そういう意味で、本機の強みは「手に取らなくていいタブレット」 「置く場所がいらないタブレット」とも言えるでしょう。
上記のように、動画や書籍の閲覧には無類の強みを発揮する本機ですが、細長い画面が前提になったスマホの世界では、常に使い勝手が優れているとは言いづらい面もあります。
スクロールしないとUIやコンテンツがはみ出ているとか、キーボードのUIが迫りすぎて見づらいとか……。いざとなったらアプリをウィンドウ状態にして細くすることもできるので、操作できなくて詰むことはないと思います。
今後は、この縦横比への配慮も増えていくとは思いますが、当面は、カスタマイズや工夫で折り合っていくこと自体を楽しむのがよさそうです。
カメラも少し触れていきましょう。本機の背面カメラは、「Galaxy S26」の広角と、「Galaxy S26 Ultra」の超広角を足したような構成で、少し豪華ですが望遠はありません。
メインディスプレイで写真を大きく見る機会が増えることを思うと、望遠がないのは悩ましいですが、まずは軽量化と価格を抑える努力を尊重したいです。
ここで、本機特有で、一部のユーザーに刺さりそうな仕様があることに気付きました。一眼レフやミラーレス一眼で一般的な、「ライカ判」に近い縦横比で撮れることです。
スマホで選べる縦横比は「4:3」「16:9」「1:1」「Full」が一般的です。そして、ミラーレス一眼などで「3:2」の撮影に慣れていると、4:3では締まった構図を決めづらく、16:9では逆に細長すぎて撮りづらく感じます。
本機はカバーディスプレイが16:10なので、画面の縦横比で撮る設定の「Full」を選べば、ライカ判の3:2=15:10に近い縦横比で撮ることができます。
一方で、カメラのUIが常にプレビューにかぶっているため、プレビューを細かくチェックしたり、フォーカスや露出を変えたい位置を直接タップしづらい場合もあります。見落としがあるかもしれませんが、プレビューを小さくして独立させる設定は見つからなかったので、ここはなかなか悩ましいです。
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