Pixel Watch 5が前モデルから大きくアップデートしたのは、搭載するSoCだ。Pixel Watch 4は「Qualcomm Snapdragon W5 Gen 2」を搭載していたが、Pixel Watch 5にはそのカスタム版となる「Qualcomm Snapdragon W5 Gen 2 高性能版」を採用している。CPUの処理能力が最大12%向上した他、メモリ容量が従来の2GBから3GBへと50%増量され、これにより処理速度が20%高速化しているという。
ただ、今回の試用期間では、この処理性能の向上をはっきりと体感するには至らなかった。スマートウォッチ上でGeminiを頻繁に使ったり、アプリを積極的に活用したりする用途であれば差が分かるのかもしれないが、健康管理や運動記録、スマートフォンの通知確認が中心の使い方なら、あまり影響はないだろう。
また、Pixel Watch 5は、Googleマップの3D建物モデルを使った補正と、DGNSS基地局網による測位誤差のリアルタイム補正を組み合わせたことで、ルートトラッキングの精度が前世代比で2倍に向上している。高層ビル街や森林など、GPSの電波が届きにくい場所での計測精度がアップしているようだ。
普段からそうした場所でトレーニングをしており、従来のルートトラッキング精度に不満を覚えていたのなら、Pixel Watch 5を試してみる価値は十分にある。
大々的なアピールはされていなかったものの、今回使ってみて筆者が最も魅力を感じたのがハンドジェスチャーだ。ダブルピンチ(親指と人さし指を2回合わせる操作)と手首のひねりでメニューの一部を操作できるもので、Pixel Watch 4にも搭載されていた機能だが、Pixel Watch 5ではその利用範囲が拡大している。
具体的には、エクササイズを始めるときのメニュー決定やスタート操作がダブルピンチで行えるようになった。従来は画面をタップする必要があった決定操作の多くが、ハンドジェスチャーに置き換わっている。
特に便利なのが、ウォッチフェイスの画面からダブルピンチで通知を表示できるようになった点だ。通知が届いた際、手がふさがっていてすぐに見られない場合、これまではタッチ操作やリューズの回転で通知欄を表示する必要があった。Pixel Watch 5ではダブルピンチで表示し、そのままダブルピンチでスクロールまで行える。料理中で手が汚れているときなどでも手軽に確認できるため、使い勝手は非常に良い。
全ての操作をジェスチャーで完結できるわけではなく、アプリの起動や設定変更などはこれまで通りタッチ操作が必要になる。まだ用途は限られる機能だが、通知確認を手を使わずに済ませられるメリットは大きい。
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