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» 2009年03月23日 17時52分 公開

モバイルの導入効果は6億円規模――MCPCアワード、グランプリは九州電力 (1/2)

モバイルの業務活用で効果を上げた企業や団体を表彰するMCPCアワードのグランプリが決定。複数のモバイル技術やサービスを総合的に自社の業務に組み込んで活用した九州電力がグランプリを獲得した。

[後藤祥子,ITmedia]
Photo MCPCアワード 2009の受賞者

 3月19日、モバイルコンピューティング推進コンソーシアムが、MCPCアワード 2009のグランプリと総務大臣賞、モバイルテクノロジー賞、モバイルビジネス賞、モバイルコンシューマー賞、モバイル中小企業賞を発表した。

 MCPCアワードは、モバイルの業務活用で高度なシステムを構築し、成果を上げた企業や団体を表彰するイベント。応募プロジェクトを「業務効率化」「コスト削減」「売上拡大」「業績向上」「モバイル技術の効果的活用」など幅広い角度から審査し、各賞を決める。MCPC普及促進委員長の武藤肇氏は昨今の応募事例の傾向について、「とがった技術を使う先進的な利用というよりは、業務に根ざした本格的な利用や複合的な利用がトレンドになっている」と説明する。

 グランプリの候補には、停電時や配電設備の障害時などの対応にモバイルを活用した九州電力、建物のオーナー向け報告書の作成をモバイルでシステム化した大東建物管理、個人向けの医療情報管理サービスを提供開始したNPO法人 日本サスティナブルコミュニティ・センター、店頭の販売状況管理や在庫管理システムにモバイルを活用したヤマサキの4社が選ばれ、各社が審査員にプレゼンテーションを実施。その後の審査を経て、各賞が決定した。

グランプリは九州電力、総合力が高評価に

 グランプリと総務大臣賞、モバイルテクノロジー賞を獲得したのは、電線から電気を届ける配電業務にモバイルを活用し、業務効率化と顧客満足度の向上を実現した九州電力。インターネットの普及や社会生活の高度化で、電力の需要が年々高まる中、災害や事故などによる停電時に、迅速で的確な対応ができるようモバイルを導入した。

 配電業務に携わるスタッフにGPSケータイを配布し、トラブルがあった場合には現場に最も近いスタッフが駆けつけられる仕組みを導入。現場設備の調査や作業報告も携帯電話で行えるようにするなど、業務の効率化を図った。

 モバイルの導入前に比べ、現場に平均で16分早く到達できるようになったことから停電による損失が軽減。また移動距離の短縮や現場での作業報告などの業務効率化も手伝って、導入効果は6億円規模に達するという。

 同社の取り組みについては、単に携帯電話を使うのではなく、GPSやBREWアプリ、EZwebなど、複数の技術やサービスを総合的に業務に組み込んで活用した点が高く評価され、グランプリを獲得。九州電力の面々は、「ソフトやハードを含めたもの作りに対する情熱は、どこにも負けない。もの作りの火を燃やし続けていくためにも、表彰していただいたことに感謝したい」と受賞の喜びを語った。

Photo グランプリを獲得した九州電力(左)。同社では主要設備のうち、配電関連業務にモバイルを取り入れた

Photo 迅速で的確な対応と業務効率化を目指してモバイルを導入。現場付近にいるスタッフをGPSで探して派遣し、施設の調査や業務報告を携帯電話で行えるようにした

Photo アプリとWebをシングルサインオンで切り替えられるなど、使い勝手にも配慮した。モバイルの導入が、年6億円規模のコスト削減につながったという

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