「CamCard(名刺認識王 日本語+中国語+韓国語)」は名刺管理アプリの中でも特に人気がある。人気の理由は名刺の認識精度の高さ、使い勝手のよさに加え、メールの署名も認識できる点にもあるだろう。
名刺は両面の画像を保存でき、連続撮影も可能。データは端末のアドレス帳やGoogleアカウントに登録できる。登録したデータはアプリ内からも閲覧でき、通話、SMS、PCメール、ウェブサイトへのアクセス、Googleマップの起動などの操作が、アイコンからスムーズに立ち上がる。また、QRコードの作成機能を搭載するので、赤外線機能を持たない端末での連絡先交換にも役立つ。
メールの署名を認識するには、認識したい署名をクリップボードにコピーしておき、アプリのTOP画面で「メール署名を認識」をタップして署名をペーストするだけ。この際、項目ごとに改行したほうがデータをきちんと割り振ってくれる。
また、名刺のテキスト情報をGmailやTwitter、Facebookのアプリなどに受け渡すことも可能。例えば、共通の知り合いの連絡先を人に教えたい際などに役立つだろう。さらに記録した名刺データはvCardやExcelファイルとしてエクスポートできるので、バックアップ対策も万全。名刺のリスト画面でMENUボタンを押して「名刺を管理」を選択し、エクスポートやシェアといった項目を選んで、これらの機能を利用しよう。
同アプリは日本語や英語だけでなく、中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語など多言語の読み取りに対応する。世界中にクライアントがいるビジネスパーソンには特にオススメしたい。
無料版では1週目に10枚、それ以降は週に2枚ずつ名刺を保存できる。使い勝手を知りたいなら、まずは無料版をダウンロードしてみよう。
今回紹介する名刺管理アプリのなかでもひときわ高額な「やさしく名刺ファイリング Mobile」。価格が高いだけあって、かなりの高機能を提供している。
文字の認識精度は当然高く、氏名や社名のフリガナも自動的に入力される。名刺の画像を片面のみ登録した場合、最大4000件までデータを保存できる。
データの登録方法には1枚ずつ修正しながら登録するモードと、複数枚の名刺を連続で自動登録するモードがある。状況に応じて使い分けると、より効率化を図れるだろう。
このアプリで特徴的なのが、面会した際の詳細を登録できる項目があったり、年賀状や暑中見舞い、お中元やお歳暮のやりとりを記録できたりする点だ。日本で働くビジネスパーソンのしきたりに合ったこれらの機能は、個性的かつ有益な機能といえる。
データは端末内のSDカードにバックアップが残せるようになっており、PCにも手軽に保存できる。また、不正に名刺データにアクセスできないよう、パスコードを設定することも可能。個人情報漏えい防止の徹底が求められる昨今、この機能は非常にありがたい。
他のアプリに劣っている点を強いて挙げるなら、認識言語が日本語のみという点。この点に問題がないなら、決してダウンロードして損はないアプリといえる。
無料版では登録できる名刺が最大10枚で、バックアップや復元、端末のアドレス帳へのエクスポートが利用できない。あくまでもお試しとして使ってみよう。
メールの署名には名刺と同様、相手と連絡を取るのに必要な情報が盛り込まれている。なので、名刺ではなくメールの署名を管理するというのもひとつの方法といえる。CamCardでメールの署名データの認識機能を紹介したが、もう1つ、アプリを紹介しておこう。
「LISTER」は、自分のメールアドレスに対して送られてくるメールに記されている署名欄から情報を自動抽出し、リスト化してくれるアプリだ。複数のメールアドレスを登録でき、各メールアドレスから抽出した署名情報をひとつのリストにまとめられる。ただし、アカウントを複数設定するには、Webサービス版のLISTERからの設定変更が必要となる。
このように非常に便利なアプリではあるが、メールを解析するという性質上、登録したアカウントに送られるメールが常にスキャンされる点には留意してほしい。
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