急成長するスマホアプリ市場、2012年は140億円規模に調査リポート

» 2012年03月27日 18時16分 公開
[ITmedia]

 矢野経済研究所の調査で、国内スマートフォン向け有料アプリの市場規模が急拡大していることが分かった。2011年には82.2億円規模だったアプリ市場は、2012年には139.9億円(前年比170%)規模に達する見込み。2016年には441.7億円規模に達すると予測している。

Photo スマホ向け有料アプリ市場の推移

 アプリ市場はiOSの成長が著しく、最近では「初期ダウンロード時無料+アプリ内課金」のスタイルを採用するアプリが急増。Androidアプリは、課金機能の実装コストがiOSに比べて高いことなどから、無料アプリ市場のほうが盛り上がりを見せているという。

 なお、現状はネイティブアプリが主流となっているが、マルチデバイスでのアプリ需要の増加や開発コストの効率化、HTML5の普及などの要因から、中長期的にみるとWebアプリ型サービスも増えるとしている。

収益性の改善が課題、ソーシャルメディアの活用に注目

 アプリ市場の課題については、販売単価や販売数の規模が小さいことによる収益性の問題が挙がっている。収益を確保するためには販売数を上げる必要があるが、ストアでは“売れ筋とそれ以外”という2極化が進んでおり、開発コストを回収できない開発者も少なくないという。

 こうした背景から、販売数を伸ばすために海外マーケットを視野に入れた開発を試みる動きが目立っており、開発コストの低減するためのオフショア開発などにも注目が集まっている。

アプリ購入、「アプリストアのレビューを参考」が最多に

 アプリを購入する際に参考にする情報については、「アプリストアのレビュー」(65.3%)がトップで「アプリストアのランキング」(57.0%)と続く。「クチコミ(リアルの知人から)」(21.0%)や「アプリ開発会社のWebサイト」(8.3%)は少数にとどまるなど、現状では口コミよりアプリストア経由の情報が重視されていることが分かった。

 なお、中国のユーザーが重視するのは、「クチコミ(リアルの知人から)」(77.0%)、「アプリストアのランキング」(51.0%)、「クチコミ(SNS)」(47.0%)という順で、身近な知人による評価や評判を重視する傾向がみられた。

Photo アプリ購入時の参考情報

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