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イー・アクセス買収 2.1GHzと1.7GHzの「ダブルエンジン」で加速するソフトバンクのiPhone 5&LTE戦略:年度末のLTE基地局は約3万(2/4 ページ)

» 2012年10月02日 10時30分 公開
[平賀洋一,ITmedia]
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 孫氏が経営統合のキーとするのが、LTEでのテザリング解禁と、イー・アクセスが持つ1.7GHz帯の通信インフラだ。具体的に経営統合を決断した時期は「テザリングを“やりましょう”とつぶやいた日に、腹をくくった」(孫氏)とのことで、iPhone 5のテザリング解禁が、2社を急転直下で結びつけたといってもいい。

 「テザリングは前々からやりたいと考えて検討してきた。しかし技術的に可能でも、キャパシティが十分にないうちに開始すると、ネットワークが倒れて既存のユーザーに迷惑がかかる。そうならないよう、大変慎重に検討してきた。ではなぜ、急展開したのか? iPhone 5のテザリングに対するユーザーからの“強烈なラブコール”が直接のきっかけだ。テザリングを提供する場合、我々の2.1GHz帯だけではギリギリのキャパシティという感じだが、イー・アクセスの1.7GHz帯が使えるようになれば、自信を持ってテザリングを提供できるようになる。iPhone 5は2.1GHzだけでなく1.7GHzにも対応しており、電波を受けるだけなら今でもできる。iPhone 5ならハードを変えずにネットワークを充実できる。逆に、データ利用が中心だったイー・モバイルのスマートフォンに、ソフトバンクの音声インフラを使ってもらうこともできる。イー・アクセスが持つLTE用の1.7GHz帯は、世界で標準的なLTEの周波数帯であり、3Gの頃とは持っている価値が比べものにならない」(孫氏)

イー・アクセスのインフラを使うことで、ソフトバンクのiPhone 5はより快適に使えるようになる

2つのLTE周波数に対応することで、KDDIよりも構造的に有利になるという

 ソフトバンクモバイルは来年3月末までに約2万局のLTE基地局を作りたいと考えており、これにイー・アクセスが持つ約1万局の基地局を合わせると、約3万局のLTEネットワークになる。孫氏は、「競合する各社よりもはるかに基地局数が多くなり、エリアが一気に広がる。また速度も速くなる」(孫氏)と自信を見せた。

 ただ同社のiPhone 5で1.7GHzのサービスが利用できる時期は未定だ。孫氏は「LTEと3Gをスムーズに切り替える『CSフォールバック』を提供するための準備が必要だ。基地局の改修だけでなく、端末のアップデートをApple側に依頼することになるが、それはこれから。どのような形で(アップデートが)提供されるのかは分からないが、iPhone 5で1.7GHz帯のサービスを利用できるのは早くても来春くらいではないか」と補足する。

 また、ソフトバンクモバイルは今回の発表に合わせてテザリングサービスの開始日を2013年1月15日から2012年12月15日に前倒ししたが、当面は2.1GHzのネットワークを使うことになる。これについて孫氏は、「ソフトバンクのLTE網も余裕が無いわけではない。戦で援軍が来ない――となると兵糧をやりくりしなければならないが、もうすぐ援軍が来るというなら今持っているもので思い切り戦える」と述べ、短い期間であればテザリングによるキャパシティ増加に耐えられることを示唆した。

 さらに孫氏は、同社LTEサービスのパケット定額プランにおける通信制限について、運用ルールを見直すことも明らかにした。当初は「月間1.2Gバイトの通信量を超えると、通信速度の制限をする場合がある」としていたが、1日から「3日間で1Gバイトを超える場合は通信速度の制限をする場合がある」に変更する。

当初実施していた通信制限の条件も緩和する

 「もともとのルールに対し、Twitterなどで“定額とは矛盾するではないか”というご指摘があった。私はそれについて“検討します”とツイートしたが、これについてもイー・アクセスさんの取締役会にオファーしていたこと。経営統合が可能となったことで“検討します”から“やりましょう”に切り替えて、月1.2Gバイトの制限はやめることにする。ただ、3日間で1Gバイトを超えたら速度制限をかける場合がある。これは万が一の保険で、各社共通のもの。突発的なトラフィック増に対応するネットワーク保護のため、理解してもらいたい」(孫氏)

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