OTTプレイヤーはトラフィックコストを負担すべきか――テレコム業界関係者の8割が同意調査リポート

» 2013年02月01日 15時18分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 Informa Telecoms & Mediaの調査によると、通信分野の仕事に従事する人の8割以上が「OTTプレイヤーは売上の一部を通信キャリアに助成金として支払うべき」と考えていることが分かった。

 調査を行ったInforma Telecoms & Mediaは、「Mobile World Congress」などのカンファレンスやリサーチを行うサービス企業。同社は毎年、通信業界の意識調査「Industry Survey」を実施しており、今回の調査は2012年11月に自社Webサイトを訪問するテレコム業界関係者約2000人にオンラインで調査を行った。今回、最新の調査で尋ねたOTTプレイヤー(Skype、Facebook、Googleなどネットワーク上で通信サービスを提供する企業)についての調査結果を一部公開した。

 顧客のブランドロイヤリティ(信頼度)という点で、OTTプレイヤーが通信キャリアに勝るという意見については「同意する」「強く同意する」という回答が合計で37.7%となり、「同意しない」「全く同意しない」の合計32.6%を上回った。「強く同意する」と「全く同意しない」の差は倍以上あり、通信業界ではOTTプレイヤーの方が顧客向けのブランド戦略に成功していると見ていることが分かった。

 調査では、通信キャリアとOTTプレイヤーの今後の関係性についても聞いており、通信キャリアがOTTプレイヤーと協業すべきかという質問に対しては83%が「強く同意する」とした。OTTプレイヤーに対しては、「通信キャリアに売上の一部を助成金(自社サービスが生成するトラフィックに対する補助金)として支払うべき」とみる人が54.6%に達し、48.7%が助成金の支払いを説得できると考えていることも分かった。

 Industry Surveyの正式版は2月に公開される予定だ。

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