モバイル動画の視聴は「Webよりアプリ」、日本のアプリユーザーの月間視聴時間は154分調査リポート

» 2013年03月29日 15時36分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 Arbitronの調査で、スマートフォンなどのモバイル端末を利用したビデオ視聴は、全体の8割以上が「YouTube」などのアプリから発生していることが分かった。ユーザー数からみるとWebサイト経由の方が多いことから、少数のアプリ利用者が多くの時間を費やしているとみられる。

 メディア調査を手がけるArbitronが2月、ドイツなど欧州3カ国、米国、中国、日本、インドネシアの7カ国で、モバイルを利用した動画視聴の動向について調べた。それによると、Webブラウザから動画を視聴するユーザーは全体の87.5%、サードパーティのアプリを利用して動画を視聴するユーザーは57.4%となり、Webベースの動画利用者がアプリベースの視聴者を上回った。

 しかし、利用時間の比率は逆転しており、調査した7カ国全てで、アプリ利用者の合計視聴時間がWebベースの視聴を上回った。日本ではアプリの利用者は56.8%、Webブラウザの利用者は84.4%だが、1ユーザーあたりの月間視聴時間はアプリが154.3分だったのに対し、Webブラウザは9.9分にとどまった。

 調査を行った7カ国中、モバイルでの動画視聴時間が最も長かったのは中国で、アプリを利用した視聴時間は1ユーザーあたり月間350.1分に達した(Webブラウザ経由は同16.6分)。なお中国では動画アプリ利用者の比率は58.3%、Webブラウザ経由の動画利用者の59%で、ほぼ同じとなっている。最も少なかったのはドイツで、アプリを利用した視聴時間は月間121.1分だった。

 人気がある動画アプリは、トップが「YouTube」(Google)で、YouTubeを利用できない中国を除く6カ国すべて最も利用されているという。YouTubeの普及率が最も高かったのは米国で、56%のオンライン動画利用者が利用していた。視聴時間が最も長かったのはインドネシアで、月170分をYou Tubeアプリで費やしているという。

 中国では「QIYI Video」「PPS」「PPTV」の3種類が人気で、普及率が20%と最も高いQIYIでは2月、1ユーザーの視聴時間は266分だった。

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