建設コストを浮かび上がらせる、Looopのメガソーラーキット蓄電・発電機器

出力1.125MWのメガソーラー建設に必要な部材をキット化した「みんなで作ろう! メガソーラーキット」。キットの価格が1億9800万円と明確で、かつ安価であることから注目を集めている。キット化によって、資材コストと建設コストを明確に分けて考えることができるようになり、初期投資額を抑えた形でメガソーラーの立ち上げが可能になった。

» 2013年08月28日 10時00分 公開
[PR/スマートジャパン]
PR

 Looopが2013年5月に発売した「みんなで作ろう! メガソーラーキット」(メガソーラーキット)は、大規模太陽光発電所の資材コストと建設コストをはっきり分離した初めての商品だといえる。

 メガソーラーの設置に必要な資材のコストは比較的見積もりやすい。出力を決めると、必要な太陽電池モジュールの枚数や架台の数量、パワーコンディショナーの規模などが決まるからだ。ところが建設コストは見積もりが難しい。太陽電池モジュールの設置などに要する建設コストはもちろん、その後の電気工事のコストも「相場」が分かりにくいのだ。

 「Looopのキットは、利用する資材の種類と価格を固定しています。組み立て(建設)をユーザーに任せることで、不透明感をなくしました」(同社)。「メガソーラーキットは資材の量が大規模なため、実際には工事業者に建設を依頼する場合がほとんどでしょう。その場合、業者の料金が適切かどうか、ユーザーには分かりにくい。当社は工事業者と契約していないものの、標準的な料金をユーザーに伝えることで、安心して業者を選定できるように心掛けています」(Looop)。

 図1はLooopが示すコストの例だ。図の左側にあるメガソーラーキットの出力は1.125MW。この出力に必要な部材のキット価格が1億9800万円だ。同社は単管(鉄パイプ)を敷地に刺すことでコンクリート打ち込みなどの基礎工事を不要としているため、基礎工事は0円だ。設置工事は太陽電池モジュールを架台に敷き終わるまでの段階を表し、電気工事はその後の配線と電気設備の設置を意味している。資材コストと建設コストを一括して契約するよりも、Looopのキットを採用した方が安く付くことが分かる。

図1 メガソーラー建設に必要な総コストの内訳。2013年7月に東京で開催された「PV Japan 2013」の掲示物から(図内の価格はLooop自社調べ)

ユーザー主導で生まれた商品

 メガソーラーキットが生まれた1つのきっかけは積極的なユーザーの働きかけにあるという。Looopはこれまで出力12kWの「MY発電所キット 地上型」を発売していた。同キットを4セット購入し、48kWの太陽光発電所を建設した群馬県嬬恋村のユーザーは積極的だった。同ユーザーは小規模な発電所が成功した後は、1MWに規模を拡大しようと考えており、2013年2月に規模を80セットに拡大。その時点ではLooopが商品化していなかったメガソーラーを、同社と協力しながら作り上げた(図2)。「群馬県のユーザーは廃棄物処理事業を手掛けており、社員の力で設置工事まで終わらせました。4セットの工事も80セットの工事も内容は全く同じだからです。ただし、電気工事は難しかったため、地元で高圧工事ができる業者を探し、当社の指導の下、完成した形です」(Looop)。

図2 ユーザーが建設した出力1000kWの太陽光発電所

 メガソーラーキットを商品化した後は、このキットを利用した自社のメガソーラーについて栃木県の那須塩原と福島県の郡山で取り組んでおり、完成後には施設の見学も可能だ。

 Looopの考え方は、部材を販売するメーカーに徹すること(図3)。Looopが厳選した信頼性の高い部材を供給し、工法や手続きについてもユーザーの問い合わせに応える。しかし、実際の工事についてはユーザーに任せるという形だ。「当社に工事を依頼していただくこともできますが、地元の業者に依頼した方がほぼ確実に少額の出費で建設でき、業者にメンテナンスも依頼しやすいと考えます。工事業者を探すお手伝いはしますし、現地を調査した上での『相場』もお伝えします。例えば設置工事が1800万円、電気工事が800万円という具合です」(Looop)。

 「組み立てに必要な情報は全て提供しますので、自分の力で発電所を作り上げるという意気込みがある方を歓迎します。もちろんメガソーラー設置について知識が少ない方でもLooopに全面的に依頼して頂ければ対応致します」(Looop)。

図3 みんなで作ろう! メガソーラーキットの内容

メガソーラーで最初にすべきなのは手続き

 メガソーラーを建設する場合、土地と資金が必要だ。これに加えて手続きを急ぐことが大切だ。手続きには電力会社に対するものと、国に対するものがあり、特に電力会社に対するものは、時間との勝負だといえる。

 「当社のユーザーで手続きに問題があった方はあまりみませんが、手続きが終わらないとメガソーラーを建設できないことはもちろん、予定していた規模を確保できなくなる可能性があるため、まず、手続きをと勧めています」(Looop)。

 最初の手続きは、電力会社に対する「事前相談」の依頼だ。この手続きは無料で、回答まで1カ月弱かかる。系統にメガソーラーを接続できる容量には地域ごとに上限があるため、上限内に収まっているかどうかを調べるものだ。次に電力会社に対して、「接続検討(連系検討)」を申し込む。費用は21万円であり、3カ月を要する。ここでは系統への影響を実際に調べる。電力会社との接続に別途工事が必要な場合は工期と費用も示される。実は、メガソーラー建設に必要な総コストは接続検討の回答を待たないと分からない。部材コスト、建設コスト以外の隠れたコストだといえる。

 事前相談で1MWの設置が可能だと分かっていたとしても、接続検討の段階では容量不足だということがあり得る。注意すべき点はもう1つある。接続検討で容量1MWが可能だという回答を得ても、実際に1MW分の建設が可能だとは限らないことだ。同一変電所の系統に他者が系統連系を申し込んでしまうとその分だけ容量が減ってしまうからだ。容量を確保するには、国に設備認定手続きを申し込んだ後、電力会社に系統連系と電力購入契約を申し込まなければならない。

工期は最短で3カ月弱

 メガソーラーキットには標準的な工期が明記されていない。「ユーザー側で組み立てるため、工期には幅があります。設置工事と電気工事の目安はお伝えしています」(Looop)。

 単管を打ち込み始めてから、太陽電池モジュールを架台に全て設置し終わるまで約2カ月、太陽電池モジュールの配線と、パワーコンディショナーなどの設置に約2週間というのが標準的な工期だという。全体で3カ月未満だった場合は工事が短い。工事が遅い場合は4カ月以上かかることもあるという。なお、土地の造成工事が必要な場合は、土地の現状によって期間が大きく変わるため、別途見積もる必要があるという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:株式会社Looop
アイティメディア営業企画/制作:スマートジャパン 編集部/掲載内容有効期限:2013年9月27日

提供

製品リンク

過去記事