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» 2016年03月02日 07時00分 公開

電気料金の新プラン検証シリーズ(24):健康を意識すると電気料金が割引に、バイオマス電源も活用する老舗新電力 (2/2)

[陰山遼将,スマートジャパン]
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LPガス会社との提携を全国で推進

 ESMの料金プランを見てみると、大きな特徴があるというわけではない。顧客獲得に向けては複数の取り組みを推進する。1つ目LPガス会社との提携戦略だ。イーレックスではESMとは別に、総合商社でLPガス分野にネットワークを持つ阪和興業グループ、トーヨーエナジーとの合弁会社イーレックス・スパーク・エリアマーケティング(以下、ESMA)を設立している。

 同社を通じて地域販売網を持つ全国のLPガス販売会社と提携し、ガスと電気のセット販売で顧客開拓を進めていく方針だ。2015年12月16日時点では、既に全国で10社と業務提携契約を結んでいる。

“グリーン”なブランド電力の販売も視野に

 もう1つが自社所有のバイオマス発電設備の活用だ。イーレックスは高知県高知市に出力規模約30MW(メガワット)のバイオマス発電所「土佐発電所」を所有している(図3)。燃料には東南アジアから輸入するパームヤシ殻を使用している。

図3 「土佐発電所」の外観 出典:イーレックス

 土佐発電所は2013年6月から運転を開始しているが、同社では大分県佐伯市でより大型の出力50MW規模のバイオマス発電所の建設を進めている。こちらは2016年秋に運転を開始する予定だ。イーレックスではこうした自社所有の再生可能エネルギーによる電源の活用や、再生可能エネルギーによる電力の買取を進めていくことで、「グリーンを付加価値」(同社)とした小売電力事業を展開していく方針だ。

体重計のタニタとも提携

 さらにこうしたガスや再生可能エネルギーの活用に加え、家庭向けの小売電力事業ならではの提携戦略も進めて顧客開拓を図る。その1つがESMと兼松、タニタヘルスリンクとの提携だ。2016年2月19日に3社共同で家庭用電力販売において「健康」をテーマにした新サービスを提供していく方針を発表している。

 タニタヘルスリンクは、体重計などの計測器で知られるタニタのグループ会社。タニタ製品などで計測した体重などのデータを、Web上で記録・閲覧できる「からだカルテ」などのサービス開発と運営を担っている。

 ESM、タニタヘルスリンク、兼松の3社による新サービスでは、ESMの電気料金プランを契約したユーザーに対して、兼松が設計したサービスプラットフォームを通じて電気料金割引サービスを実施する計画だ。具体的にはユーザーにタニタ製の活動量計などを配布し、計測した歩数や活動量に応じて電力料金を値引きするという(図4)。同時にタニタヘルスリンクが提供するからだカルテも無料で利用可能になる。

図4 タニタが販売してる活動量計「カロリズム」。身に付けると歩数や活動エネルギー量などを計測できる。装着方法も複数選べる 出典:タニタ

 このサービスの詳細な内容や提供開始時期などについては現時点で未発表だが、準備でき次第順次発表していくとしている。

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