事業撤退の影響が懸念される洋上風力発電、事業環境の整備方針と新たな公募制度案が公表第39回「洋上風力促進WG」(3/5 ページ)

» 2025年11月26日 07時00分 公開
[梅田あおばスマートジャパン]

第4ラウンド以降の公募制度は「事業実現性評価点」の配点を見直しへ

 再エネ海域利用法に基づく洋上風力公募において、「供給価格」と「事業実現性」の評価点配点は1:1(いずれも120点満点)とされ、等しく重要とされている。

 第2ラウンド以降、事業実現性評価項目のうち「事業実施の迅速性」が特に重視され、「20点」が配点されるようになったほか、「電力安定供給」の配点も引き上げられている。

図1.事業実現性評価点の配点の見直し 出典:洋上風力WG

 第1ラウンドの撤退の要因分析によれば、国内サプライチェーンの構築が十分でなく、風車等の設計や調達に時間を要するほか、特殊施工船の需給逼迫リスクが顕在化している。

 このような状況下で過度に迅速性を追求する場合、実現性の乏しい事業計画が提出されるおそれがあるため、第4ラウンド以降は、迅速性評価配点を「10点」に引き下げることとした。

 また事業完遂を高く評価する観点から、「事業計画の実行面」に関する配点を20点から25点に変更するとともに、産業基盤の確立等に資する「サプライチェーン形成」を評価する観点から、電力安定供給の項目の名称を変更し、評価点を20点から25点に変更することとした。

事業実現性をより精緻に評価する採点方式に

 現在の評価区分では、「最低限必要なレベル(0%)」から「トップランナー(100%)」までの5つの区分間では配点に25%の差があるものの、同じ評価区分の中では同じ得点になってしまうため、事業者間で採点に差が付きにくく、事業実現性が相対的に過小評価される課題があった。

表2.現在の5つの評価区分 出典:洋上風力WG

 今後はこの評価区分を廃止し、事業実現性をより精緻な評価するため、数百に及ぶチェック項目ごとの「積上げ式」に変更することとした。

 具体的には、評価項目ごとに事業を完遂する上で検討が必要な項目を公募占用計画の様式に記載し、それらが記載されているかをチェックする「基礎的な基準」と、当該記載内容をより詳細又は具体的に検討しているか、また、その内容が適切であるかをチェックする「高度な基準」を設ける。「基礎的な基準」と「高度な基準」の配点比率は1:1とする。

 それぞれの評価項目・基準において、得点=配点×満たした項目数/(当該項目・基準の全チェック項目数)とする。

表3.各評価項目の配点案 出典:洋上風力WG

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