先述のとおり、10kW以上(事業用)の地上設置型太陽光発電は、すべての規模において着実なコスト低減が実現しており、経済的な自立の時期が到来しつつある。2030年度エネルギーミックスの達成に向けては道半ばであるものの、FIT制度開始以降、太陽光発電の認定量・導入量はいずれも大幅に拡大してきた。
また近年では、需要家とのPPA締結や自家消費設備等、FIT/FIP制度を使用しない太陽光発電導入量も増加しつつある。ただし、PPAや自家消費設備の導入量には、地上設置型だけでなく屋根設置型も含まれていることに留意すべきである。
他方、一部の地上設置型太陽光発電では、自然環境・安全・景観等の地域共生上の課題が顕在化しているため、国は「大規模太陽光発電事業に関する対策パッケージ」を取りまとめ、不適切事案に対する法的規制の強化と、地域共生型案件への支援の重点化を進めることとしている。
調達価格等算定委員会では、これらを総合的に判断し、10kW以上(事業用)の地上設置型太陽光発電については、2027年度以降、FIT/FIP制度における支援の対象外とすることとした。
他方、再エネ導入拡大に向けては、地域との共生が図られた形で太陽光発電の導入を促進していくことは今後も重要である。資源エネルギー庁では、「再エネ大量導入・次世代電力NW小委員会」において、地域共生の観点から支援の重点化を行う対象(太陽光発電の類型等)及び具体的な支援のあり方について検討を行う予定としている。
また、委員から指摘のあったとおり、太陽光発電のうち「10kW以上・地上設置」区分をFIT/FIP制度の対象外とすることと「共連れ」に、様々な支援策の対象から除外することには慎重であるべきと考えられる。
実例として、昨年度の調達価格等算定委員会において、バイオマス発電のうち「一般木質等(10,000kW以上)」と「液体燃料(全規模)」の区分は、2026年度以降、FIT/FIP制度支援の対象外とすることが決定された。これに伴い、これらの区分は「長期脱炭素電源オークション」の第4回入札(2026年度)から支援対象外となったほか、再エネ発電設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置についても、2026年度から対象外とされた。
表4の通り、太陽光発電についても2026年度から特例措置の対象は、ペロブスカイト太陽電池に限定されることが決定している。
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