地上設置型と比べ、相対的に地域共生の課題が少ないと考えられる屋根設置型太陽光発電は、今後も導入拡大が期待される。
10kW以上(事業用)の太陽光発電(屋根設置)の資本費(設置年別)は、FIT制度開始当初と比べると低減しているものの、ここ数年は概ね横這い傾向にある。
屋根設置型太陽光発電の場合、自家消費分の便益をどのように想定するかが一つの論点となる。
2020年度以降、低圧(10-50kW)の太陽光発電(営農型を除く)に対しては地域活用要件として30%超の自家消費を求めており、この効果が表れていることが確認できる。また、大手電力の直近10年間(2015〜2024年度)の産業用電気料金単価の平均値に、消費税率10%を加えると、20.45円/kWhとなる。
このほか、2026年度の事業用太陽光発電(屋根設置)の調達価格/基準価格の算定に用いられる諸元・想定値は、すべて2025年度の想定値を据え置きすることとした。
住宅用太陽光(10kW未満)のシステム費用は、新築案件・既築案件ともにFIT制度開始当初と比べ低減してきたが、2023年度以降はやや増加傾向にある。結論としては、2026年度・2027年度の住宅用太陽光発電(10kW未満)の調達価格の算定に用いられる想定値は、すべて2025年度の想定値を据え置きすることとした。
なお、住宅用太陽光発電と事業用太陽光(屋根設置)については、これらの導入をより促すことを目的として、2025年度下期から「初期投資支援スキーム」と呼ばれる二段階の価格設定が導入されている。
さらに、このうち住宅用については次なるステップとして、調達期間(FIT支援期間)を短縮すると同時に調達価格を引き上げる、新たなスキームの導入が予定されている。
しかしながら、資源エネルギー庁が業界団体にヒアリングを行ったところ、FIT制度を前提としないビジネスモデルの構築に向けた金融機関との協議に時間を要することや、短期間で卒FITを迎える家庭からその後の売電について懸念が示されていることが明らかとなった。
このため、卒FIT後のビジネスモデルの成熟に向けた十分な準備期間を設けることとして、FIT支援期間短縮の適用開始は2029年度を基本とすることが示された。今後エネ庁では、家庭等における太陽光発電の自家消費動向を把握するため、蓄電池やエコキュート等の設置状況等の情報収集を行うモニタリング体制を構築する予定としている。
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