エネルギー列島2016年版

日本列島の各地で広がる再生可能エネルギーの取り組みを、47都道府県にわたって北から南へ週に1回のペースで掲載していくシリーズ企画。地域の特性を生かして太陽光・風力・小水力・地熱・バイオマスによる発電プロジェクトの最新事例を紹介するほか、将来に向けて開発が進む水素エネルギーや海洋エネルギーにも注目する。

エネルギー列島2016年版(47)沖縄:

猛烈な台風が襲う沖縄県では発電設備にも対策が必要だ。強風に耐えられる世界初の風力発電機の実証実験が沖縄本島の南部で始まり、風速30メートル/秒の台風が接近した時でも発電を続けた。島内で生まれる廃食用油や下水汚泥を活用したバイオマス発電によるCO2削減の取り組みも広がる。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(46)鹿児島:

鹿児島県の奄美大島では古い小水力発電所が5倍以上の規模で復活した。石油火力発電に依存する離島の中でCO2を排出しない電力を供給する。近隣の島の沖合では海流発電の実証試験を計画中だ。本土側では原子力発電所の周辺地域にメガソーラーが広がり、新しい地熱発電所の建設も進む。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(45)宮崎:

自然にあふれる宮崎県には再生可能エネルギーの資源が豊富だ。全国屈指の日射量を生かして大規模なメガソーラーが運転を開始する一方、風力発電と小水力発電の導入が活発に進んできた。地熱発電やバイオマス発電のプロジェクトも始まり、5種類の再生可能エネルギーすべてが拡大する。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(44)大分:

地熱発電で全国の先頭を走る大分県では、さまざまな方式で電力を作る。低温の蒸気と熱水を利用するバイナリー方式のほか、温泉水を使わずに地中の熱を吸収して発電する実証設備が世界で初めて運転に成功した。森林地帯と臨海工業地帯では大規模なバイオマス発電所が電力の供給を開始した。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(43)熊本:

震災からの復興に取り組む熊本県では、以前から再生可能エネルギーの導入を精力的に進めてきた。建築廃材を燃料に利用するバイオマス発電所や、下水の汚泥によるバイオガス発電所が震災の直前に運転を開始している。中小水力発電も活発で、固定価格買取制度の認定量では全国1位に躍進した。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(42)長崎:

長崎県の沖合で日本初の浮体式による洋上風力発電所が商用運転中だ。さらに世界最大級の潮流発電機を2つの島のあいだの海底に設置するプロジェクトが始まった。空港の隣には大規模なメガソーラーが運転を開始し、テーマパークのホテルでは太陽光から水素を作って客室に電力を供給する。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(41)佐賀:

バイオマス産業都市を目指す佐賀市で人工光合成の実証プロジェクトが2カ所で始まった。清掃工場では廃棄物発電に伴うCO2、下水処理場では汚泥のバイオガスからCO2を分離・回収して、人工光合成で藻類を培養する試みだ。佐賀県の北部の日本海沿岸では陸上と洋上で風力発電の計画が進む。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(40)福岡:

福岡県では太陽光発電と水素エネルギーの導入が活発なうえに洋上風力発電の取り組みも進む。沖合で稼働中の洋上風力発電所の周辺に大型風車を展開して一大拠点を形成する構想だ。陸上では農業用ため池に太陽光発電が広がり、自動車工場では太陽光から水素を製造するプロジェクトが始まる。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(39)高知:

再生可能エネルギーの資源が豊富な高知県では、電力の自給率100%に向けて官民連携の発電プロジェクトが拡大中だ。高原で風力発電の建設計画が進み、川や農業用水路には小水力発電を導入する。太陽光発電とバイオマス発電を加えて、2020年度までに再生可能エネルギーの導入量を倍増させる。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(38)愛媛:

愛媛県の西条市では8年前から水素エネルギーを農業に利用してきた。工場の排熱と地下水の温度差で水素を放出・吸収しながら、電力を使わずに冷水を製造していちごの栽培などに生かす。県内の沿岸部には風力発電と太陽光発電が広がり、製紙工場では廃液を利用したバイオマス発電が拡大中だ。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(37)香川:

面積が全国最小の香川県の再生可能エネルギーは太陽光とバイオマス発電が中心だ。バイオマスでは廃棄物を再利用する取り組みが活発で、うどんカスに続いて下水や生ごみから燃料を作って発電に活用する。年間を通して雨が少ない利点を生かして、ため池の水上に太陽光発電を展開していく。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(36)徳島:

「自然エネルギー立県」を目指す徳島県では農山村で発電プロジェクトが拡大中だ。山間部の高低差を利用した小水力発電所が42年ぶりに復活したほか、農業用ため池では水上式の太陽光発電所が運転を開始した。水素エネルギーの導入にも積極的に取り組みながら電力の自給率を引き上げていく。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(35)山口:

ユニークな再生可能エネルギーの導入プロジェクトが山口県に数多くある。イチゴを栽培するハウスではフィルム型の太陽光発電シートで暖房用の電力を供給する。竹を燃料に利用する世界初のバイオマス発電所の建設も進行中だ。ダムの水面下にある施設では小水力発電所が運転を開始した。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(34)広島:

広島県では太陽光・小水力・バイオマスを利用した発電設備が拡大中だ。遊園地の跡地やゴルフ場の隣接地でメガソーラーが運転を開始した。山間部にある2つの川をつなぐ水路では小水力発電所が稼働した。世界で最先端の石炭ガス化発電所やバイオマス混焼発電所の建設も進んでいる。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(33)岡山:

岡山県では降水量が少ない利点を生かして太陽光発電の導入が活発だ。閉鎖したゴルフ場に建設した巨大なメガソーラーや、干拓地に設けた池の水上でも太陽光発電が始まった。水道設備を利用した小水力発電に取り組み、林業や製材業と連携した木質バイオマスの活用も進んでいる。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(32)島根:

島根県では運転開始から40年以上を経過した中小水力発電所のリニューアル事業を実施中だ。県営の7カ所の設備を更新して発電量を増やし、固定価格買取制度で売電収入を伸ばす。太陽光発電やバイオマス発電も拡大しながら、再生可能エネルギーによる電力の自給率を2019年度に30%超へ高める。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(31)鳥取:

冬に雪が降る鳥取県で太陽光発電の取り組みが活発だ。積雪対策として太陽光パネルを高く設置する施工法が定着してきた。農地に支柱を立てて建設したメガソーラーでは販売用の植物を栽培中だ。豊富な水量を生かして小水力発電が拡大するなか、土砂崩れで運転を停止する事態も発生した。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(30)和歌山:

和歌山県を通って太平洋へ流れる川の上流で小水力発電所が運転を開始した。流域にある町がダムの放流を利用して発電事業に取り組む。県内最大の和歌山市では下水の汚泥を燃焼させた廃熱で2段階に発電するバイオマスプラントが稼働した。風力と太陽光でも大規模な発電所の建設が続々と始まる。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(29)奈良:

森林に囲まれた奈良県で木質バイオマス発電所が運転を開始した。林業の活性化を目指して自治体と森林組合が連携して発電事業を支援する。山奥の村では100年以上も前に造った小水力発電所を復活させるプロジェクトが進む。太陽光発電を加えて再生可能エネルギーの地産地消が広がっていく。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(28)兵庫:

兵庫県の再生可能エネルギーの導入量が順調に拡大中だ。わずか2年半で100万kWを超える発電設備が運転を開始した。ため池の水上やダムの壁面でメガソーラーが相次いで稼働する一方、下水処理場にはバイオガス発電が広がる。水道管を流れるエネルギーを利用した小水力発電も始まった。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(27)大阪:

大阪府と大阪市は再生可能エネルギーを中心に150万kWにのぼる電力を2020年度までに増やす計画だ。下水処理場でバイオガス発電を拡大しながら、建物の屋根を利用した太陽光発電や地中熱による空調に取り組む。新たに水素エネルギーを拡大する「H2Osakaビジョン」にも乗り出した。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(26)京都:

地球温暖化対策の象徴的な都市でもある京都市では、2030年までにCO2排出量を40%削減する目標を掲げている。市民を巻き込んだ太陽光発電プロジェクトが着実に広がり、廃棄物を利用したバイオマス発電も拡大中だ。水素エネルギーの普及にも産学官の連携で取り組んでいく。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(25)滋賀:

滋賀県では2030年までに再生可能エネルギーとコージェネレーションで電力の自給率を30%以上に高める構想を推進中だ。琵琶湖の周辺に太陽光発電と小水力発電を拡大して災害に強い社会を作り上げる。市民の出資による太陽光発電や、農業用水路に展開する小水力発電が続々と運転を開始した。

【石田雅也 , スマートジャパン】()
エネルギー列島2016年版(24)三重:

森林資源が豊富な三重県で木質バイオマス発電所が相次いで運転を開始した。工業地帯の遊休地とバイオマス資源を活用して再生可能エネルギーの電力を生み出す。歴史のある熊野地域の産業振興にも木質バイオマスを生かす。高原地帯では巨大なメガソーラーと風力発電所が拡大中だ。

【石田雅也 , スマートジャパン】()