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今年は“高級機”に注目!? 「春のヘッドフォン祭2015」が開幕春のヘッドフォン祭2015

» 2015年05月16日 14時03分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 「春のヘッドフォン祭2015」が、5月16日に東京・中野の「中野サンプラザ」で開幕した。2008年から数えて通算15回目のヘッドフォン祭。当日の朝はあいにくの天気だったが、開場時間には雨も上がり、大勢のポータブルオーディオファンが詰めかけた。

東京・中野の「中野サンプラザ」


 今回は中野サンプラザの5フロアを使い、総面積は約2600平方メートルと前回「秋のヘッドフォン祭2014」を上回る規模だ。会場には200以上のブランドがブースを構え、新製品の展示や試聴を行っている。主催のフジヤエービックは会場限定の特価セールを実施中。アユート(Astell&kern)、ティアックなどの新製品発表会を始め、恒例ORB主催の「野村ケンジのアニソンオーディオ塾」、かをる★さんやSuaraさんのミニライブなど各種イベントや試聴会も予定されている。

展示会場の様子

 発表会のトップバッターは、Astell&kernブランドから登場した新しいハイレゾ対応プレイヤー「AK380」だ。プロフェッショナルのニーズに対応できる最上位モデルと位置づけられており、新機能の追加と音質のブラッシュアップを図っている。

Astell&kernブランドの新しいフラグシップモデル「AK380」。残念ながら発売時期や価格は未定のままだった。発表会の模様は別途リポートする

 この「AK380」をはじめ、先日発表されたパイオニアブランドの開放型ヘッドフォン「SE-MASTER1」、ゼンハイザーのハイエンド密閉型「HD 630 VB」など、今年のヘッドフォン祭はプレイヤー、ヘッドフォンを問わず“高級機”が多い印象を受けた。例えばファイナルオーディオでは、「Pandora」に代わる新ヘッドフォンシリーズ「SONOROUS」(ソノラス)を展示。「SONOROUS VIII」と「SONOROUS X」の2種類が試聴できる状態で並んでいた。同社によると、ヘッドフォンの海外展開にあたり、商標権などの都合でシリーズ名称を変更することになったという。このため実質的にはPandoraシリーズの上位モデルとなる。

ファイナルオーディオの「SONOROUS VIII」と「SONOROUS X」

 派手な色使いが目を引くが、ドライバーは大口のダイナミック型のみと意外に普通の仕様。ただし、「SONOROUS X」ではドライバーユニットのフレームとハウジングのフロントプレートが一体化されるなど頑強に作られており、振動板もチタン製とぜいたくに作られていることが分かる。価格は「SONOROUS VIII」が38万8000円、「SONOROUS X」は62万9000円(税込)。7月中旬に発売する予定だ。

フロントプレートとユニットが一体化

 ゼンハイザーブースでは、「HD 630 VB」のほかにも人気の「MOMENTUM 」シリーズをアップデートした「MOMENTUM ON-EAR G」「MOMENTUM AROUND-EAR G」も並んだ。デザインはほとんど変わらないが、配色や音の傾向が若干異なるという。なにより本体が“折りたたみ”に対応したことが大きい。発売日や価格は未定だ。

折りたたみに対応した「MOMENTUM ON-EAR G」。ハウジング部もリングの色が金色になるなど細かい部分が変わっていた

 コルグブースでは、発表したばかりのハイレゾ対応プレイヤーアプリ「iAudioGate for iPhone」を展示している。Windows/MacのDSD再生/変換プレイヤー「AudioGate」と同等の高音質再生エンジンを搭載したモバイル用プレイヤーで、Apple Watchアプリによるリモート・コントロールも可能だ。

192kHzまでのPCM音源とDoPによるDSD 11.2MHzまでの再生が可能。同社ではiFI Audio「nano iDSD」とOPPO「HA-2」で動作を確認済みだという

 ほかにも期待の新ポータブルプレイヤーやヘッドフォン、イヤフォン、ポータブルアンプなど展示は盛りだくさん。春のヘッドフォン祭の会期は5月16日(土)と17日(日)。開場時間は16日が19時まで、17日は10時30分〜18時となっている。入場は無料。

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