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20年ぶりの東芝“バズーカ”復活で頭に浮かんだフレーズ

» 2017年03月22日 14時39分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 「黒が締まる重低音」(田村正和さん)

 「天にBS、地にバズーカ」(中村あずささん)

 懐かしいテレビCMのキャッチコピーがついつい頭に浮かんでしまう事案が発生しました。1980〜1990年代に東芝のテレビブランドだった「BAZOOKA」(バズーカ)が復活します。

“重低音バズーカ”搭載の4Kレグザ「BZ710X」シリーズ

 といっても、現在の「REGZA」(レグザ)ブランドに取って代わるわけではありません。レグザの音響面を強化するスピーカーとして、懐かしい「BAZOOKAウーハー」が採用されたのです。

新しい「BAZOOKAウーハー」

 BAZOOKAウーハーは、その名の通りバズーカのような円筒形スピーカーのこと。もともとは“筒は長さに比例した波長の音に共鳴する”という原理を応用した共鳴管型で、“ウーハー”と呼ばれていますが、どちらかといえば重低音を担当するサブウーファーに近いものでした。バズーカブランド自体は1997年発売のブラウン管テレビ「DW7XB」シリーズが最後なので、20年振りの復活となります。

 ただし、今回のレグザ「BZ710X」シリーズに採用されたBAZOOKAウーハーは、残念ながら共鳴管型ではありません。円筒形エンクロージャーを持つバスレフ式スピーカーで、つまりは筒の形をした共鳴“箱”型。その理由について開発を担当した桑原光孝氏に聞いたところ、「共鳴管型は特定の周波数だけを増幅するには効果的ですが、バスレフ式のほうがワイドレンジです。メインスピーカーとの組み合わせを考え、今回は広帯域のウーファーを作って“おいしいところ”だけ使う設計にしました」とのこと。全体のバランスを考えて方式を変えたようです。

メインのフロントスピーカー。各スピーカーユニットを専用のアンプで駆動するマルチアンプ方式です

 ちなみに「BZ710X」シリーズのメインスピーカーは、先に登場した有機ELレグザ「910X」シリーズと同じもの。オンキヨー東芝が共同開発した2Wayバスレフ式のスピーカーをマルチアンプ駆動する仕組みで、近年のテレビの中では評価の高いシステムです。今回はそれを前向きに設置し、BAZOOKAウーハーを追加したのですから自然と期待は高まります。なんといっても、「低音は良い音のベースです」(細野晴臣さん)

 「BZ710X」シリーズは49V型と55V型の2サイズを5月中旬に発売予定です。店頭では49V型の「49BZ710X」が25万円前後、55V型「55BZ710X」は30万円前後になる見込み。テレビの音にちょっと不満という方はチェックしてください。

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