RF IDリーダー搭載も〜ドコモが描く近未来WIRELESS JAPAN 2004

» 2004年07月21日 22時37分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 FeliCa携帯を市場に投入するなど、携帯の新たなステージを切り開こうとするドコモ。今後を長いスパンで考えたとき、どのような戦略を練っているのだろうか。

 7月21日、ワイヤレス ジャパン 2004で開催された「ワイヤレスコンファレンス2004」に、ドコモの常務取締役、歌野孝法氏が登場。同社のロードマップを示した。

Photo ドコモの常務取締役、歌野氏

携帯をRF IDリーダーに

 ドコモの予定として、歌野氏がまず挙げたのは「非音声系サービスの拡大」。中でも、ユビキタス社会を実現する“RF ID”を利用したサービスに言及する。

 歌野氏は、RF IDリーダーにドコモのパケット通信端末を内蔵した組み込み端末を用意するほか、携帯そのものをRF IDリーダーとすることも考えていると話す。RF IDアンテナを家庭に設置し、メガネやハンコなどに固有のIDをふることで、「所在が分からなくなった際にIDを呼び出して音を出させる」といった応用例も示された。

 同氏はまた、「ここから先は『こうあったらいいな』ということを含めての話」と断った上で、開発中の近未来型サービスを紹介する。

PHoto

 新しいコミュニケーションの手段として考えられるのが、ヒューマンインタフェースと密に連携したサービス。例えば、声を出さずに「口パク」で話しても、口腔周辺の神経信号を認識して相手に音声を伝える。

 あるいは、触覚センサや触覚ディスプレイを用意し、5感で感じられるあらゆる情報をネットワーク経由で伝達する。「視覚・聴覚を超えた触覚によるコミュニケーションを創造する」。

 歌野氏は、2010年頃にはテレビ電話の技術はホログラムによる3D映像表示が可能なまでに進化しているという(下図参照)。「夢物語的だが、こんなことを考えながら開発を行っている」。

Photo

2007年までにフルIP化

 サービス以外に、インフラ面の予定も話された。まず話に挙がったのは、W-CDMAの高度化であるHSDPAだ(3月3日の記事参照)。同社は、2005年からHSDPAの導入を予定している。

 最大14Mbpsをうたうサービスだが、歌野氏は「どこででも14Mbps出るわけではない。平均すると、2〜3Mbpsぐらいだ」と実際のところを話す。とはいえ、そのメリットは高速化だけではなくインフラコストを抑えられることにもある。

 「伝送効率は約3倍になる。ビットあたりのコストは3分の1になるというわけでもないが、2分の1ぐらいになるだろう」

 コスト削減という観点でいえば、同社のコアネットワークをIP化することも重要な施策だ。これまでATMベースだったものを、フルIP化することになる(3月3日の記事参照)。このIPネットワーク上で、音声もデータもストリーミングコンテンツも流せるようにする。

Photo (左)2004年までに、「Mzone」などの無線LANネットワークを3Gパケットネットワークを融合する。(右)2007年までにはオールIP化して、複数の無線アクセスサービス間のシームレスモビリティを実現するという

 「ATMは、当時の技術としては最先端だったが(2003年9月19日の記事参照)、IPのほうが汎用のソフトウェアを使えるほかコスト的に安い。2007年までには、ルーティングも含めてネットワークをフルIP化する。……と簡単に書いているが、実際には4500万からの客をいかに上手にマイグレーション(移行)するかが重要だ」

 これと並行して、平均20Mbpsを実現する“4G”も開発中。同社は2010年頃に第4世代への移行を目指しており、「3世代から4世代をこのネットワークに収容していく」という作業を進めるとした。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月18日 更新
  1. 新AEON Pay×WAON POINTを徹底攻略 「ポイント二重取り」や「毎月10日の5%還元」に注目 (2026年02月17日)
  2. 「dカード GOLD」に見る“Amazonプライム的”な顧客獲得手法 ドコモ経済圏の粘着性を読み解く (2026年02月17日)
  3. 着脱は“カチッ”と一瞬 Apple Watch Ultraを格上げするAulumuのマグネット式ナイロンバンド「C03」が快適 (2026年02月16日)
  4. 6980円の頑丈スマートウォッチ「Legion 3」登場 IP69Kの防水・防塵対応でMIL規格準拠 (2026年02月16日)
  5. 【ユニクロ】4990円の「マルチポケットバックパック」 15型ノートPC収納用のスリーブ、6個のポケットを搭載 (2026年02月17日)
  6. ZTEの折りたたみ「nubia Fold」を使って分かった長所と短所 2年6万円台で価格破壊をもたらす1台だ (2026年02月16日)
  7. Google マップ、Geminiで口コミ要約など新機能を日本で展開スタート 口コミはニックネームでの投稿可能に (2026年02月16日)
  8. 幅92mmの「HUAWEI Pura X」は“令和のズルトラ”? 「Xperia Z Ultra」と実機比較、折りたためるファブレットだ (2026年02月15日)
  9. ドコモ3G停波=ガラケー終了ではないことを、父親に説明するのに苦労したハナシ (2026年02月14日)
  10. ピカチュウ仕様のガジェットポーチ、Ankerから1990円 充電器やケーブルをすっきり収納 (2026年02月16日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年