さて、このオレンジ色のシャッターボタンを押すとAFが働き、ピントが合ってシャッターが切れる。半押し機能はないのでピントをあらかじめ合わせておいて、タイミングを見計らってシャッターを切るという技は使えない。ピントが合うのにかかる時間は実測で1.4〜1.6秒。撮影時は必ずこのくらい時間がかかるので覚えておいたほうがいい。ピント合わせ中は画面に指針が表示されるのでそれを見ておき、確実に取り終わるまで端末を動かさないのが重要だ。
画像をminiSDカードに保存する場合、1600×1200ピクセル(UXGAサイズ)/ファイン時で約7秒と、ちょっと時間がかかる。VGAサイズだと2.5秒程度だ。
撮影時の各種設定は側面の上下・左右のカーソルキーを使えるため便利。たいていの機能はフロントスタイルでも可能だ。
ただディスプレイを開いた状態で撮影するときは、開始キー(発話キー)がフォーカスロックキーになる。あらかじめピントを合わせておいてあとでシャッターを切るときに便利。また各種ショートカットキーも使える。
開いて撮るときでもVGA以上のサイズでは横位置撮影にするのでボディを横にして撮るのだが、そうすると側面のシャッターボタンは真ん中に来ることになって押しづらくなる。説明書では両手で持って左手人差し指でシャッターを押すよう図示されているが、シャッターを押し慣れない指で押すというのは手ぶれ防止という意味でもお勧めしにくい。
なお、AFはシームレスマクロ式で、マクロモードは用意されていない。約5センチから無限遠までピントが合うのでいちいちマクロや接写モードにしなくていいので楽だ。また1〜2メートル以遠は無限遠扱いになるので、AFの時間がいやだという人はシーンモードで「風景」を選んでおくといいだろう。これだと無限遠固定となるからだ。
では例によって屋外での撮影から。比較対象機種としてカシオ計算機製のEXILIM S20を用意した。こちらはAFのないパンフォーカスモデルだが、屋外で1メートル以遠のものを撮るときはほぼ同一条件となる。
まずは黄色い象のすべり台から。
撮影日は晴天というより、晴れたり曇ったりで常に雲が薄くかかっているような状態だった。条件的にはよくないが、なかなかバランスが取れた写り。極端に鮮やかなわけでもメリハリがあるわけでもないが、いい感じで色も乗っていてなかなかきれい。曲線部がデコボコしてはいるが、悪くない写りだ。
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