CDMA 1X WINの新端末が続々出てきたが、その中に2メガピクセルオートフォーカス機構付きのモデルがある。三洋電機製の「W21SA」だ(7月28日の記事参照)。三洋電機のAF付きケータイカメラはこれが初めてであり、注目が集まる。
W21SAは最近急激に増えている回転2軸式のディスプレイを搭載した端末。背面はすっきりとフラットでサブディスプレイは備えず、2.4インチのQVGAディスプレイをひっくり返して表に向けることができる(フロントスタイル)。もちろんこの状態で大画面デジカメとして使うことも可能だ。
カメラはヒンジ部にあり、レンズは35ミリ相当の単焦点でAF付き。CCDは200万画素だ。
フロントスタイル時は、側面に並ぶ6つのボタンを使って操作できる。中央の2つが上下カーソルキー、左右カーソルキーとなっていて、一列に並んでいるため慣れが必要なものの、上下左右どちらも操作できるのがミソだ。
上下カーソルキーの片方が静止画、もう片方が動画の起動スイッチになっており、長押しするとカメラモードが起動する。
“静止画でも撮ろう”と思ったところで少々とまどってしまった。オレンジ色のボタンがシャッターボタン(サイドセンターキー)なのだが、それがレンズの真上にあるのだ。世の中のデジカメを見渡しても、レンズの真上にシャッターボタンがあるカメラは見たことがない、というかあり得ない位置なのだ。どのカメラでもシャッターボタンは、ボディの中央から十分に離れた位置にあるはず。なぜなら右手でグリップしたとき、レンズに指がかかるからだ。この位置だと100%覆い隠してしまう。
それでもこの位置にシャッターボタンがあるのは最近よく見られるカメラの持ち方から、よしとされたのだろう。右手でカメラを握るのではなく、手の甲を手前にし、人差し指と親指でカメラを上下から挟むようにする持ち方だ。そうすればW21SAでもレンズを指で隠さずに済む。
しかしこの持ち方ではひじが開きやすいし、カメラをしっかりホールドできない。唯一カメラを支えている人差し指でシャッターを押すため、手ブレもしやすい。
その理屈はW21SAには通用しない。指で挟んで両手で持つしか手がないのである。少しでもしっかり持とうとすると確実に指が写り込む。カメラを上下から指で挟んで持つクセがついている人ならいいが、右手でしっかりグリップして撮るクセがついてる人はW21SAをフロントスタイルで使うのは諦めたほうがいい。今回の作例を撮るために2回に1回は指が写り込んでいて撮り直すハメに陥ったほどだ。
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