骨伝導ヘッドセット「テルテルボーン」を試す

» 2004年09月08日 15時35分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 「テルテルボーン」はペガソが発売した携帯電話用ヘッドセット(8月27日の記事参照)。11月の道路交通法に改正に合わせてBluetoothワイヤレスヘッドセットが注目を集めているが(6月8日の記事参照)、「テルテルボーン」もまた違った視点で注目を集めている。

 ほかのヘッドセットと異なるのは、受話側のユニットに骨伝導式を採用している点だ。形状はネックバンド式となり、受話側のユニットは耳の前、こめかみ部分に当てるように装着する。送話側、つまりマイクユニットはケーブル途中にあり、こちらは一般的なタイプだ。

 形状はネックバンド式のヘッドホンに似ている。ケーブルの途中にあるマイクユニットにはスイッチがあり、オンフック操作も行える。プラグは丸型のみで、4極と3極の製品が準備される


 このように受話部は耳ではなく耳の手前に位置するように装着する

 骨伝導を使うため、騒がしい場所でも明瞭に相手の音声が聞こえるのがメリット。装着しても耳は全く塞がれないため周囲の雑音も聞こえてくるが、それ以上に音声は明確に聞こえる。一度試してみないと分からない不思議な感覚だ。

 耳がふさがれないため周囲の音が遮断されないのも利点の1つ。片耳装着タイプのヘッドセットのように、装着している側とそうでない側で音がアンバランスに聞こえてくる非通話時の違和感も少ない。

 オープンカーで走行しながら通話を行ってみたが、相手の声は極めて明瞭に聞こえた。マイクは一般的なタイプのため、相手にはこちらの声が届きにくかったようだ。相手から「よく聞こえないんだけど」という声が妙に明瞭に聞こえてくるのは少々笑ってしまった。

少々の圧迫感と着信音の聞こえにくさに注意

 難点を挙げるとすれば、骨伝導ユニットをある程度は骨に押し付ける必要があるために一般的なヘッドホンなどに比べると圧迫感を感じることだろうか。

 ただしあごの動きを阻害するほどではない。インナーイヤータイプや耳掛け式のように、耳の形状によって使用が苦痛になることはないだろう。筆者もインナーイヤータイプはほとんどフィットしないので、使用感は非常によく感じた。

 もう1つ注意したいのは着信音だ。骨伝導ユニットは帯域を音声に合わせてあるためか、端末によっては着信音が非常に小さな音でしか「テルテルボーン」から聞こえてこない。ヘッドセットを接続すると着信音が本体からは鳴らせないタイプの端末では、バイブレータを併用するなどの注意が必要だろう。

 見かけが少々大げさな点は気になるかもしれないが、これでいいかなとも思う。車中などでは気にならないだろうし、逆に人目に付くところではヘッドセットを利用していることが分かりにくいと、独り言を言っているように見えてしまうからだ。このくらい目立ったほうが心理的には楽だ。

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