「稲中」に熱中して、電車を乗り過ごしました……Mobile Weekly Top10

» 2004年09月16日 17時54分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 各キャリアとも、「3Gならでは」のコンテンツを生み出すのに苦労している。成功めざましいのは“着うた”。今回のトップ記事になった「ドラクエ・FF」のような、大容量を生かしたゲームも、今後注目を集めそうだ。

 ほかにも注目されている分野がある。電子書籍だ。KDDIの高橋誠コンテンツ・メディア本部長が「電子書籍はけっこういい。(携帯でのダウンロード数は)PC、PDA、専用機のDL数の半分まで来た。WINの中で一番引きがある有料コンテンツだ」と話すなど、実績も伴っている(8月27日の記事参照)

 WINは丸ごと1冊分の本をダウンロードできるのがウリ。まだラインアップは少ないが、ミュージック・シーオー・ジェーピーの電子書籍サイト「どこでも読書」では、片山恭一や石田衣良、綿谷りさといった人気作家の作品をラインアップ。サイトでは夢枕獏の書き下ろし小説も連載中だ(7月23日の記事参照)

 コミックも、昔懐かしい「行け!稲中卓球部」や「ブラック・ジャック」が読める。「ケータイの小さい画面で、まともにコミックがよめるのか」という疑問もあったが、コマの追い方や見せ方は工夫されており(コミックによっては字が小さくて見づらいものもあるが)、予想以上に読みやすい(6月15日の記事参照)。熱中するあまり、久々に電車を乗り過ごしてしまったほどだ。

 ドコモやボーダフォン向けの電子書籍サイトも、見逃せない。新潮社の老舗電子書籍サイト「新潮ケータイ文庫」は、大崎善生の短編を連載中(過去には篠田節子、鈴木光司の作品もあった)。小説新潮で連載されていた山田詠美のエッセイも読める。

 集英社の「ケータイ雑誌 the読書」では、同社の文芸誌「小説すばる」に掲載された、伊坂幸太郎や吉田修一、宮部みゆきらの小説を掲載中だ。

 読書の秋、今年は作家陣も充実してきた“ケータイで読書”を楽しんでみてはいかがだろうか。

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