作品名 | インサイド・マン(Inside Man) |
監督 | スパイク・リー |
制作年・製作国 | 2006年アメリカ作品 |
今回ご紹介するのは、豪華キャストが集結した『インサイド・マン』。白昼のニューヨークで起こった銀行強盗は、考え抜かれた完全犯罪。強盗のリーダーは人質に対して、まず携帯電話を差し出すよう要求します。
マンハッタン信託銀行の前に止まった1台のトラック。中から塗装工姿の男が数名、銀行に入っていきました。防犯カメラの位置をチェックすると
「全員、床に伏せろ!」
と拳銃を突きつけて、男が叫びました。銀行の従業員と客は抵抗せず、強盗たちの指示に従い、床に伏せます。こうして、人質を50人ほど確保し、完璧な計画はスタートしました。犯人のグループのリーダーはダルトン(クライブ・オーウェン)。ダルトンは次に人質たちを別のフロアに連れて行き、
「ポケットやバッグから携帯電話を出せ」
と、全員から携帯電話を没収します。皆が差し出しましたが、1人だけ携帯電話を持っていないという男が。ダルトンが
「携帯は?」
と、尋ねると
「家に忘れた」
という男。ダルトンは続けます。
「よく考えて質問に答えろ」
「だから家に忘れてきた」
ダルトンは、男の名前を銀行の名札で確認し、没収した携帯電話の中からアドレス登録を確認し、見つけた名前に電話をかけました。すると、その男の背後から携帯の呼び出し音が……。青ざめる人質たち。携帯を持たずに出かける人間なんてあり得ないとダルトンは見破っていたのです。そして、嘘をついた男は別室に連れられていきました。
その様子を見ていた子供がゲーム機のPSPを「これも」と差し出しますが、ダルトンは持っていていいと許可。携帯電話を全員から没収した後は「皆、この服を着て、マスクをしろ」と、犯人たちと同じ作業着を着せました。これで人質と犯人の区別がまったくつかなくなったのです。
その頃、銀行の外では異変に気付いたニューヨーク市警が特別手配をしていました。犯人との交渉役として現われたのは、フレイジャー捜査官(デンゼル・ワシントン)。フレイジャーは横領の濡れ衣を着せられており、今回の銀行強盗をうまくやれば名誉挽回のチャンス。現場を仕切るダリウス警部(ウィレム・デフォー)の顔色を伺いつつ、犯人の出方を待っていました。そして、ついに犯人側からの要求が明らかに。それは、“空港にジャンボ機を用意しろ、さもないと人質を一人ずつ殺していく”というもの。フレイジャーは今すぐ用意はできないと答えて、時間稼ぎをすることに。
そこへ突然現われたのが、敏腕弁護士のホワイト(ジョディ・フォスター)。マンハッタン信託銀行の会長に個人的に雇われて、犯人と交渉しに来たというのです。ホワイトは、犯人と直接交渉させてくれれば、自分の政治的圧力を使ってフレイジャーの昇進を約束すると。フレイジャーは渋々、ホワイトを犯人と接触させることに。武器も持たず、銀行内へ入っていったホワイトの交渉は成功するのでしょうか? そしてダルトンの完全犯罪の目的とは?
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