ワンセグは標準装備になる──KDDI小野寺氏ワイヤレスジャパン2006

» 2006年07月19日 23時29分 公開
[園部修,ITmedia]
Photo

 KDDIの社長兼会長、小野寺正氏は7月19日、ワイヤレスジャパン2006の基調講演で、同社が進める固定電話網と携帯電話網の融合戦略や、インフラの進化に合わせたサービスの展開、今後投入予定の新技術などについて話した。その中で特に興味深かったのが「通信と放送の融合」というテーマの中で話されたワンセグ機能についての同氏の見方だ。

 小野寺氏は「おそらくワンセグは、カメラ機能のように携帯電話の標準装備になっていくと見ている」と話した。キャリアやコンテンツプロバイダ、そしてテレビ局などの多くがワンセグの先行きに対して決して明るい見通しを持っていない中で、同氏のこの発言は珍しい意見といえる。

 「(ワンセグは)通信料などが発生しないサービスなので、携帯キャリアにとってどんなメリットがあるのか、と問いたい人も多いだろう」と、小野寺氏も自身の意見が業界の中で異色のものであることを認める。しかし、「ワンセグは災害時の対応を考えたとき、非常に有効に使える」と同氏は話す。

 「大地震などの災害が発生すると、安否確認のために携帯で電話をかける人が多くなるので、輻輳(ふくそう)が起きないようにトラフィックを規制する必要がある。しかし、携帯がワンセグに対応していれば、まず放送である程度の状況確認が可能になる。これによって、トラフィックのピークを落とせるのではないかと考えている」(小野寺氏)

 ワンセグのデータ放送に、安否を知らせるメールが送信できるフォームへのリンクを用意したり、安否確認ができる「災害伝言板サービス」へのリンクを設置することで、スムーズに連携させることも可能だろう。「(ワンセグが)搭載されていれば、いろいろな使い方ができる」(同氏)

Photo KDDIではEZナビウォークやEZチャンネル、聴かせて検索とEZテレビを連携させるサービスなどを提供しているが、災害時のワンセグ連携も重要だという

 KDDIでは、現在販売するテレビ対応端末で、EZナビウォークやEZチャンネル、聴かせて検索などとEZテレビを連携させたサービスを提供しており、単純に“テレビが見られる”だけではない、“使うテレビ”を提案している。災害時に携帯とワンセグの連携機能を提供することも、今後の重要な課題だと考えているようだ。

 具体的に、今後発売する機種のすべてをワンセグ対応にするといった発言があったわけではないが、時間をかけてGPS対応端末や着うたフル対応端末を充実させてきたKDDIだけに、ワンセグ対応端末も徐々に増えていくものと思われる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月12日 更新
  1. 新幹線「独りぼっち席」が話題――「2000円追加で“隣が空席”」との声、なぜ導入? (2026年08月11日)
  2. 楽天の三木谷氏がStarlinkに言及――「正直に言って……」 AST SpaceMobileは過疎地域や海上で効果発揮か (2026年08月10日)
  3. LINEの「ミュートメッセージ」有料化へ 相手のスマホを鳴らさずに送れる便利機能 (2026年08月10日)
  4. あの「カシャッ!」は意味なし? スマホの「シャッター音」実態に即さず、ネットに見直しを求める声 (2026年06月15日)
  5. 【ワークマン】1900円の「アーバンマルチストレージショルダー」 大きく開く小分けポケット搭載 (2026年08月10日)
  6. “デカすぎるハンディファン”と話題を集める「ゴリラの扇風機」を試す 羽根が大きいと風が強くて静か (2026年08月11日)
  7. なぜ? 「PayPay改悪」といまネットで騒がれている理由 ユーザーがすべき対策を解説 (2026年06月05日)
  8. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  9. 楽天モバイルの「営業損失」と「解約率」は改善を継続――楽天グループが2026年度第2四半期決算を発表 (2026年08月10日)
  10. KDDIからの独り立ちを目指す楽天モバイル、ローミング交渉の現在地――両社の考えを整理 (2026年08月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー