SO902iのストレート型を継承し、さらに防水機能を付加した端末が「SO902iWP+」だ。
カメラ性能は、SO902iが300万画素AFというハイスペックなカメラを搭載していたのに対し、SO902iWP+は130万画素のパンフォーカスと、今となってはエントリーモデルクラスのスペックになった。
「130万画素CMOSセンサー(出力画像は120万画素相当なので、1.2Mモードとなる)でパンフォーカス」。これだけ聞くと、SO902iの300万画素AFと比べて画素数も半分以下であり、一昔前のスペックに思えるのだが、一般的なデジカメの代わりに使おうとか、大きくプリントしようなどと思わなければ実のところ130万画素あれば十分なのだ。
今までの130万画素カメラを搭載するエントリーモデルの画質がいまいちだったのは、画素数によるものではなく発色が悪い、ダイナミックレンジが狭くすぐ白飛びする、ホワイトバランスがおかしい、ディテールの偽色が多い、暗いとすぐ破綻するなど、画質全般で劣るものが多かったからだ。
逆にいえば、130万画素であってもしっかりした絵を出力してくれるなら問題はない。結果から述べると、SO902iWP+の130万画素CMOSセンサーはけっこういい感じだった。論より証拠。作例を見ていこう。
いつもの黄色い象のすべり台。撮影日は晴天だった。黄色もきれいに出てるし、青空も緑もしっかり色が出ている。130万画素なのでディテールはやや粗いが、許せる程度だ。
続いてあずまや。「風景モード」より「標準」のままの方が露出も色もいい感じだったのはご愛嬌。緑色も空色もしっかり出ているし、松葉の解像感も不自然さがない。画素数が少なくても、このようなごちゃっとしたシーンに不自然さが出なければ違和感のない写真になるわけである。
次は青空をメインにした構図。こちらは空やひまわりの葉を見ると分かるように、「風景モード」の方がいい感じで色が出ている。上空が黒いのは、不安定な天候でついさっきまで雨を降らせていた雲が残っていたからだ。中央に見える煙突がもっと白く、葉っぱももう少し鮮やかに出て欲しかったとも思うが、誰が見ても「青空」とわかる絵にはなってる。
ひまわりの黄、空の青。これはかなり気持ちのよい色を出してくれたマクロモードで撮った作例。ただしピントの合う距離が思ったより狭く、ぼけてしまった。でも色がきれいだったので採用する。
さらに屋外での作例をいくつか見ておこう。
SO902iWP+は、130万画素モードでも3.6倍までのデジタルズームをかけることができる。もちろんディテールの画質は大きく落ちるが、意外に使えそうだ。
マクロ時の撮影距離は10センチ前後。けっこう寄れるが、その分マクロでも標準でもピントの合わない範囲がある。
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