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» 2006年12月27日 13時36分 UPDATE

W-ZERO3[es]でワンセグを楽しめる──ピクセラ製ワンセグチューナーを試す (1/2)

12月5日から店頭に並んだピクセラ製の「W-ZERO3[es]」用ワンセグチューナー「PIX-ST040-PU0」。その使い勝手と実力をチェックした。

[坪山博貴,ITmedia]

 「PIX-ST040-PU0」は、W-ZERO3[es]専用の周辺機器として登場したワンセグ対応テレビチューナー。W-ZERO3[es]の発表と同時に開発表明された製品で、PC用デジタルテレビチューナーのOEM元として実績があるピクセラが開発を手がけた。W-ZERO3[es]が装備するUSBホスト機能を使った、初のコンシューマー向け周辺機器ともいえるだろう(周辺機器としてはプレゼンテーション用アダプタも登場しているが、あまり一般的とはいえない)。

 電源はUSB経由でW-ZERO3[es]から供給され、バッテリーで最大約2時間の視聴を可能にしている。

sa_ot01.jpgPhoto 製品にはピクセラのロゴとともに「WILLCOM」のロゴも入っている。USBコネクタはホストコントローラに接続するためのminiAタイプで、W-ZERO3などには物理的に差し込めない。USBコネクタ部は出っ張っており、単体で持ち運ぶ際には少々不安を覚える

 W-ZERO3[es]の背面にフィットする形状で、大きさは名刺と同程度。最薄部は6.8ミリだ。厚みのある部分はW-ZERO3[es]の右側面に沿うような形にしたためのもので、W-ZERO3[es]を装着すると約7ミリほど厚みが増すことになる。U字型になったUSBコネクタ部だけで本体を支えるのは無理があるようで、付属の固定用プレートをW-ZERO3[es]側に両面テープで貼り付け、本製品を固定する仕組み。見映えは損なわれるが、一体感は悪くない。

sa_ot03.jpgPhoto W-ZERO3[es]にワンセグチューナーを装着すると面に隠れる。背面から見ると、“一体”というよりはチューナーを背負っている感じだ。USBコネクタ部がもう少しスマートに処理されていればと思う
Photo W-ZERO3と厚さを比べてみた。さすがにW-ZERO3[es]にワンセグチューナーを装着した状態で、胸ポケットなどに放り込むのは無理がある

 チューナーには伸縮可能なロッドアンテナが装備され、水平の360度回転に対応し、角度をほぼ180度変更できるなど、比較的自由に向きを変えられる。受信感度に問題がなければ、アンテナを支えにして視聴に適した角度でW-ZERO3[es]を縦に固定して置くこともできる。横向きにW-ZERO3[es]を置いた場合は、ロッドアンテナのヒンジの位置の問題から干渉が起こるため、画面を上向きにするのはお勧めできない。もちろんアンテナを支えにするような使い方はメーカーが推奨しているわけではないので、この点は注意が必要だ。

sa_ot06.jpgsa_ot07.jpgPhoto アンテナは比較的自由に向きを変えられる。アンテナを支えにしてW-ZERO3[es]を縦に立たせることもできるが、あまり寝かすと自重で倒れてしまう。W-ZERO3[es]を横にした場合、あまり寝かせられないのは残念だ

視聴のみに対応したシンプルな機能、使い勝手と画質は良好

 利用にあたっては、PCと接続して専用ソフトウェアをインストールする必要がある。「Station Mobile」と呼ぶ専用ソフトをインストールすると、本製品が自動認識されるようになり、ワンセグ放送を視聴可能になる。録画やデータ放送の受信には未対応であるなど、機能は「視聴すること」に特化したシンプルなものだ。

 録画についてはストレージがminiSDメモリカードに限定されるため仕方ないとは思うが、VGAディスプレイを生かす意味ではデータ放送に対応してほしかった。ただ、ソフトの起動時に他の全アプリの強制終了が前提になっているところを見ると、かなりメモリを使う仕様なのかもしれない。なお、字幕放送には対応している。

Photo 「起動時に他のアプリケーションを自動的に終了する」という設定が用意されており、チェックを入れておかないと起動時に確認操作が必要になる。W-ZERO3[es]では実行用メモリが結構ギリギリなのだろう。なお、内蔵アプリケーションなどが自動的に終了しても編集中のデータなどは自動で保存されるので、この設定にチェックを入れておいても特に実害はない
Photo チャンネルは実際にスキャンして登録する仕様で、地域別のプリセットなどは用意されていない。複数のチャンネルリストを保存しておけるので、複数の地域で利用する場合でも、その都度チャンネルスキャンを行わずにすむ
Photo 字幕放送にも対応。字幕表示時にも放送中の番組名などは確認でき、字幕のフォントもきれいだ。このあたりはVGA液晶の本領発揮といったところ

 EPGにも対応するが、選局中のチャンネルの現在および以降の番組情報が表示されるのみで、“各チャンネルの番組を確認して選局する”といった使い方はできない。EPG情報も各チャンネルの放送波で配信されている関係上仕方ないとは思うが、PCやDVDレコーダーのEPGを想像していると、ちょっとがっかりすることになる。

 地上デジタル対応のテレビなども仕組みは同じだが、こちらは未使用時などにバックグラウンドでチャンネルを切り替えながら最大1週間分のデータを受信しているため、いつでも全チャンネルの番組情報を一覧できる。インターネットを利用して補完することも可能だろうが、全てのW-ZERO3[es]ユーザーがパケット定額制を利用しているわけでもなく、また、先に挙げた処理能力の問題などもあって対応が難しいのだろう。

Photo EPGは、選んだチャンネルの放送中とそれ以降の番組を確認できる。録画機能がない現状ではさほど不便に感じることもない

 そもそも機能が少ないということもあるが、操作性に不満はない。方向キーで各機能ボタンにアクセスでき、決定キーでボタンの押下操作が可能。字幕とEPG表示の切り替えや、フルスクリーン表示への切り替えなどもキー操作だけで行える。ダイヤルキーによるダイレクトなチャンネル(リモコン番号)切り替えも可能だ。関東のキー局エリアは通常の地上波デジタル放送と同じチャンネル割り当てになっており、2番のNHK教育、5番のテレビ朝日、7番のテレビ東京がアナログ放送と異なる。スタイラスを使うことなく片手でほとんどの操作ができるのは便利だ。

 気になったのはW-ZERO3[es]を横向きにして視聴するフルスクリーン表示時で、持っているとつい底面にある音量ボタンに手が触れてしまう。じっくりと視聴する時にはキーロックをオンにした方がいいだろう。

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