立川氏、夏野氏の著作で読み解く、ドコモの過去と未来

» 2007年01月09日 21時55分 公開
[ITmedia]

 番号ポータビリティのスタートダッシュでauに先を越されたNTTドコモ。同社の中村維夫社長は、2007年の戦略について「環境の変化や厳しさをチャンスととらえ、スピーディに対応していくことが重要」とし、通信料に依存しない新たなビジネスモデルの拡大などを重要な課題として挙げている(1月5日の記事参照)

 ドコモで“通信料に依存しない新たなビジネスモデル”の陣頭指揮を執るのが、プロダクト&サービス本部マルチメディアサービス部長の夏野剛氏(2006年6月の記事参照)。携帯サービスが第1フェーズの“通話”から第2フェーズの“iモード”を経て“生活インフラとしての携帯”を目指す第3フェーズに移行する中、同氏がこれからの携帯のあり方と新しいビジネスモデルについて解説するのが、2006年11月に上梓された書籍「ケータイの未来」(ダイヤモンド社刊、1890円)だ。

 小説「ケータイの未来 2020」をプロローグとする本書は、「新たな挑戦『生活インフラ』」「おサイフケータイによるリアルライフ革命」「業界志向を捨てマーケット志向へ」「ケータイ生態系にも変革の波」「そしてその先にあるもの」の5章から成り、第3フェーズで起こる変化を端末面や生活面、ビジネスモデル面から解説している。

Photo 夏野剛氏の「ケータイの未来」(左)と立川敬二氏の「ドコモを育てた社長の本音」(右)

第2フェーズを支えた、前ドコモ社長立川氏の本音とは

 一方、長らく続いた“iモード全盛期”のドコモを牽引したのが、技術畑出身の前ドコモ社長、立川敬二氏(2004年11月の記事参照)。同氏も2006年2月に「ドコモを育てた社長の本音」(日経BP社刊、1575円)を上梓し、社長時代にはいえなかった本音を語っている。

 自らが肝に銘じていた7つの行動規範に始まり、強いドコモを育てるための施策や技術へのこだわり、海外投資の失敗、社長になるまでの経緯などを振り返る内容になっている。なお、ドコモの初代社長で、第1フェーズを成功に導き第2フェーズ立ち上げの立て役者となった大星公二氏も(2002年10月の記事参照)、2004年4月に「経営は知的挑戦だ―iモード4千万利用者を需要創出した起業家精神!」と題した本を出している。

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