PCで変換した動画はどこまで再生できるか──「F903iX HIGH-SPEED」「F903iX HIGH-SPEED」の“ここ”が知りたい(4)

» 2007年03月07日 00時10分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
Photo 内蔵メモリ1GバイトのHSDPAケータイ「F903iX HIGH-SPEED」

質問:PCで変換した動画はどこまで再生できるか

 QVGAサイズのH.264に対応したビデオクリップ(10Mバイトiモーション)のダウンロード/再生が可能になり、高画質な公式動画コンテンツを楽しめるようになった「F903iX HIGH-SPEED」。PCで録画したテレビ番組など、PCで変換した動画はどの程度のクオリティのものまで再生できるかという質問が寄せられた。

 F903iX HIGH-SPEEDはSD-Video準拠のASFファイルと3gpファイルを再生できる。対応する拡張子は「.ASF」「.3gp」で、microSDカード内には「SD_VIDEO\PRLxxx」フォルダ内に「MOLxxx.ASF」「MOLxxx.3gp」(xxxは001からの任意の3桁数字)というファイル名で保存しておけばいい。このあたりの法則は、従来のF90xiシリーズや他のFOMA端末とほぼ同様だ。なおmicroSDへのデータ保存後は、「情報更新」を実行しないと追加された動画ファイルが認識されない点には注意が必要だ。

Photo 画面はmicroSDメモリーカードがEドライブの場合。フォルダやファイル名は、ルールに従わないと動画として認識されない
Photo microSDに動画ファイルを保存した後は情報更新が必要。「MENU」→「Lifekit」→「microSD」を呼び出し、「情報更新」を実行する。情報更新は「動画」のみでいい

 F903iX HIGH-SPEEDのUSBモードを「microSDモード」に設定してFOMAケーブルでPCと接続すると、F903iX HIGH-SPEEDに装着したmicroSDはマスストレージクラスのドライブとして認識される。このため、別途カードリーダー/ライターを用意することなくPCからファイルを転送できる。ただし約100Mバイトのファイルを転送するのには130秒ほどの時間がかかった。これは転送速度としては0.77Mバイト/秒程度で、あまり高速とはいえない。ちなみに同じmicroSD(Transcend製2Gバイト)をパナソニック製のカードリーダー/ライター(BN-SDCGP3、USB2.0対応)に装着してファイルを転送した場合には約23秒で完了し、この場合は約4.3Mバイト/秒と6倍近く高速だった。頻繁に動画を転送するなら別途カードリーダー/ライターを用意した方が効率がいいだろう。

Photo 「MENU」→「Lifekit」→「赤外線・iC・PC連携」→「USBモード設定」でFOMAケーブル接続時の動作を設定できる
Photo FOMAケーブルの接続中には、端末側の待ち受け画面で決定キーを押し、USBアイコンを選べば「USBモード設定」を呼び出せる。FOMAケーブル接続前にいちいち切り替えるよりこちらの方が楽だ

 内蔵メモリに保存した動画ファイルを再生することも可能だが、この場合は一度microSDから内蔵メモリにコピーすることになる。PCとF903iX HIGH-SPEEDをケーブルで接続する際にMTPモードに設定していると、内蔵メモリにアクセスはできるものの、音楽ファイル転送専用に設定されたフォルダにしかアクセスできないからだ。

Photo 「携帯動画変換君」で作成した320×240ピクセル/30fps/1024Kbpsで再生時間2時間25分2秒の動画ファイル。初めから終わりまで問題なく再生できた

 再生できた動画は、「Media Stage」で作成したASFファイルが「P900iV」向けの320×240ピクセル/30fps、ビットレート1Mbpsで変換したファイルまで再生できた。30fpsのASFファイルを問題なく再生できたため、3gpの動画ファイルは「携帯動画変換君」の設定ファイルに手を加えて320×240ドット/30fpsで、ビットレート512/768/1024kbps(音声は192Kbps LC-AACステレオ)の3パターンで作成してみたところ、問題なく再生できた。いずれも実際に30fpsで再生されているかどうかまでは確認していないが、再生はスムーズでひっかかりを感じることはまったくなかった。

 ファイルサイズと再生時間は、923.5Mバイトで2時間25分2秒の動画まで問題なく再生できることを確認した。動画再生能力は全体にかなり高いといえるだろう。

質問:自作動画でもH.264は利用できるか?

 自作動画の作成時にも、H.264の圧縮方式を利用できる。「携帯動画変換君」ではiPod向け設定の「TMPGEnc 4.0 Xpress」の「MPEG4 AVC形式」(出力コンテナ3GPP、プロファイルBaseline、320×240ドット、29.97fpsプログレッシブ、1pass可変ビットレート、平均ビットレート384kbps)で、それぞれH.264コーデックで変換した動画ファイルを問題なく再生できた。「携帯動画変換君」を使ってビットレート600Kbpsで変換した動画ファイルも再生できたので、QVGAでH.264の動画ファイルとしては高いビットレートでも再生できると見ていいだろう。

Photo TMPGEnc 4.0 Xpressでの設定例。この設定で変換した動画ファイルは問題なく再生できた
Photo 「携帯動画変換君」のiPod設定で作成したH.264、320×240ピクセル、30fps、600Kbpsで再生時間2時間25分2秒の動画ファイル。こちらも問題なく再生できた

 映像のビットレートを384Kbpsに統一してISO-MPEG4ベースとなるASFファイルや通常の3gpファイルと比較してみたところ、解像感などはさほど変わらないものの、動きの大きなシーンなどではやはりH.264が最も破綻が少なく、暗いシーンで発生しやすいブロック状のノイズも目立たない。H.264での変換はISO-MPEG4よりも一般に時間がかかるが、相応のメリットはあるだろう。

Photo 左がH.264、右がISO-MPEG4の3gpファイルの再生画面を撮影したところ。ブロックノイズがもっとも目立ちやすい暗いシーンをわざと選び、分かりやすいように少し明るめに撮影している。圧縮アルゴリズムの違いもあるが、H.264の方がブロックノイズが少ないことが分かる。実はH.264のビットレートは600Kbps、ISO-MPEG4は1024Kbpsであり、ここでもH.264の優秀さが分かる

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